今日の三年生小さな黒板
- 公開日
- 2018/01/06
- 更新日
- 2018/01/06
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ちょっと用足しに学校へ来たので。
新春お書き初めではないのですが「まい日決意する」を書いて、「決意」と言えば新渡戸稲造さんだなと思って、言葉を書きました。ちょっと稲造さんの話を。
新渡戸稲造さんは何をするにも志が高かった。
盛岡の先人であり、五千円冊の肖像にもなりましたが、そこから姿を消してもう8年とちょっと。今の中学生の皆さんにはなじみが薄いかな。
稲造さんは、旧制一高(現東京大学教養学部)の校長先生を務めました。教え子には芥川龍之介などがいて感銘を受けます。
そのあと台湾総督府の技師として台湾のサトウキビの品種改良と砂糖の増産に成功します。稲造さんは、「決して台湾の人たちから搾取をするな!台湾の人たちの利益や風俗・習慣を第一に考えろ」と台湾総督府の皆さんに言い残します。それが守られて継続されていたので、台湾の人々が現在親日的であると言われています。
東日本大震災の時には、台湾から一国で官民あわせてた200億円もの義捐金が日本に送られてきます。世界各国の中で一番の金額です。稲造さんが蒔いた友好の種がこのような形になったと言われています。そういえば、生誕150年を記念して盛岡駅の滝の前広場に建立された稲造さんの像は、台湾の実業家の方が寄贈してくれたものですよ。
その後は教科書にも載っている国際連盟設立時の事務次長となります。
稲造さんが一貫していたことは、人間を愛し、人間の可能性を信じ、科学や民主主義を究めようとし、国際平和をあきらめないこと。どこまでも志の高い人でした。
休み中なので話が長くなりました。今日やるべきことを決意し、その日一日を一生懸命に行っていく。その積み重ねが人生なんだと稲造さんは教えています。がんばれがんばれ!