本日、「 全校朝礼 」を実施し、新しい年が始まりました。
冬休みの期間、大きな事故・事件等なく学校が再開できたことをたいへんうれしく思います。
全校朝礼では、私から以下のメッセージを生徒たちに伝えました。
2週間ほどの冬休みも終わり、新しい年「令和7年:2025年」が始まりました。
みなさんはどのように新年を迎えたでしょうか?
「1年の計は元旦にあり」という言葉があるように、新しい年を迎え、今年の目標や抱負・希望など考えたでしょうか?
つづきは、「校長講話・ここをクリック」に掲載しました。
朝礼では、以下の表彰を行いました。
【 第24回日本情報オリンピック 】
優秀賞 3年男子
校長:高田勝喜
今日は、新しい年の初めでもあるので、目標に向かう際に参考にしてほしいこと、目標に向かう姿勢について話をします。
「あ・じ・み・こ・し」の「し」=「姿勢」にもつながります。
昨年も話しているので、2・3年生は、今の自分に当てはめて話を聞いてください。
イソップ寓話で知られる 『 ウサギとカメ 』 の話です。
「 ウサギとカメが山のふもとを目指して競走し、最後はカメが先にゴールする 」という内容です。知らない人はいませんね。
では、「 なぜウサギは、カメに先を越されたのでしょうか?」
自分の力を過信して、居眠りをしてしまったから?
あるいは、カメのことを馬鹿にして、油断してしまったから?
となるでしょうか。
では、視点をカメに変えて、質問します。
「 なぜカメは、ウサギより先にゴールできたのでしょうか?」
最後まであきらめずに、歩みを進めたから・・・。
地道にコツコツと努力を積み重ねることができたから・・・。
となるでしょう。
「 足の速いウサギは、カメに先を越され、歩みの遅いカメは、ウサギより先にゴールにたどりつくことができたのか ? 」
そこには、ウサギとカメの走り方、目標に向かう考え方・姿勢に違いがあるのでしょう。
「 ウサギは常に相手を見て走り、カメは常にゴールだけを見て歩みを進めた。」
誰かの存在を気にしたり、その誰かと自分とを比較することが、油断や焦りにつながる。そして、自分の力を発揮できずに終わってしまう。
これがウサギの走り方だと言えます。
一方、ただ自分が目指すゴールのみを見据え、今自分がやるべきことを着実にこなしていく。自分と誰かとの比較ではなく、今自分にできることに全力を尽くす。
これがカメの歩みの進め方、目標に向かう姿勢だと言えるでしょう。
同じことが、学習やスポーツでも言えるのではないかと思います。
良きライバルの存在が自分を高めてくれるということもあります。しかし、その存在にとらわれすぎてしまうと、自分を見失うことにつながります。
たとえば、それが進路選択であれば、そのゴールは誰かに勝つことではなく、「 進路決定 」つまり、「 合格 」 という目標にあるはずです。
しかし、それを見失ってしまうと、誰かの存在や倍率が高いとか低いとかいったことにとらわれ、油断したり、逆に必要以上に焦ったり不安になってしまうものです。
進路選択を例に挙げましたが、学習やスポーツなどにおいて、まず大切なことは、自分の目指すゴール・目標を見失わないことです。
そして、そのゴール・目標にたどり着くために必要な努力を惜しまず、積み上げていくことです。
自分の決めたゴール・目標は、決して逃げることはありません。あとは自分がゆっくりと、しかし、確実に自分の目指すゴール・目標に近づいていくだけです。
改めて3年生のみなさん、今の話を参考に、それぞれが目指す、進路実現に向けて着実に歩みを進めてください。
実はこの「 ウサギとカメ 」の話には、続編「第2話」があるのを知っているでしょうか?
カメに負けてしまったウサギは、もう一度競争をしようとカメを誘います。
結果はどうなったでしょうか?
もちろんウサギは、同じ失敗を繰り返さずに、カメより先にゴールします。
しかし、遅れてゴールしたカメが嬉しそうにしているのを見て、驚きながら、「なんで、君は負けたのにニコニコ嬉しそうにしているの?」と質問します。
すると、カメは、「前回よりも早くゴールにたどり着けたからだよ。」と答えました。
カメの目標は、ウサギに勝つことではなく、過去の自分を少しでも超えることだったのです。過去の自分を超えたことは成長したということだから、そのことが嬉しくて喜んでいたのです。
以上でわたしの話を終わります。