活動方針
令和7年度 全国公立小・中学校女性校長会 活動方針
全国公立小・中学校女性校長会は、結成以来義務教育の充実・発展に努めるとともに女性管理職の育成に並びに女性教員の資質の向上や活躍の場の拡大を目指し、たゆみない研究と実践を重ね、今年75年目を迎えた。その成果は、我が国における女性管理職の登用と女性の社会進出に大きく寄与している。教育改革推進と男女共同参画社会の更なる促進に向けて女性校長に寄せられる期待は大きく、それに応えていくことが本会の使命である。
将来の予測が困難な時代において、持続可能な社会の創り手の育成や、日本社会に根差したウエルビーイングの向上、誰一人取り残さない共生社会の実現に向けた教育の推進等が求められている。また、グローバル化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の育成や、地域や家庭で共に学び支え合う社会の実現に向けた教育の推進、教育DXの推進、学校における働き方改革の推進等、第4期教育振興基本計画を踏まえ、「令和の日本型学校教育」の考え方を基盤とし、創意ある教育活動を推進することが重要である。
Society5.0の時代を生きる全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現に向け、新たな価値を創り出し、未来社会を創造する力を育むために、家庭や地域、社会と連携・協働し、社会に開かれた教育課程の実現を通して教育成果を示していく必要がある。そのためには、いじめ・体罰の根絶、ヤングケアラーへの支援、特別支援教育の充実等の課題を解決し、子供の学びを止めない教育活動を継続できる体制づくりや、頻発する甚大な自然災害発生に際し、自ら身を守り主体的に行動する防災教育を推し進めていかなければならない。校長は、これらの多岐にわたる課題の解決に向けて学校経営力を高め、全力を傾注し、国民の信託に応えていく責務がある。
そこで、本会の研究主題を「自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る子供を育む学校教育の推進」とし、研究・研修活動等に取り組むとともに本会の充実・発展と活動方針の具現化に努めることを目指し、次の活動を重点とする。
1 全国公立小・中学校女性校長会の組織の強化と活動の充実
全国公立小・中学校女性校長会と各地区・各都道府県女性校長会との連携を一層密にし、組織の力を強め、活動の充実を図る。
2 自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る子供を育む学校教育の推進
「多様性を認め合い 持続可能な社会の創り手として未来を創造する力を育む学校経営」(令和7年度大会副主題)を推進し研究に努め、その成果を共有するとともに、各地域・学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントの充実を図り、各地域の特性を生かした創意ある学校経営で具現化し、教育成果を示す。
3 男女共同参画社会の促進
一人一人が個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の促進に積極的に取り組むとともに、女性教員の活躍の場の拡大と女性管理職の育成及び登用の促進を図る。
4 創造的な教育課程の充実
GIGAスクール構想を推進し、個別最適な学びと協働的な学びの一体化による知識及び技能の習得を図るとともに、「思考力、判断力、表現力等」の育成や、「学びに向かう力、人間性等」を涵養するための教育課程の編成・実施・評価・改善を着実に進める。
5 教員の資質・能力の向上
「令和の日本型学校教育」を担う教員の強みや専門性を生かし、明確な人材育成方針の作成、適切な指導助言、研修体制等の充実を図るとともに、学び続ける教員としての意識を高め、社会から信頼され、尊敬される教員を育成する。
6 学校における働き方改革の実現
教員の勤務実態調査等を踏まえ、部活動の地域連携、支援スタッフの充実、教員定数の改善等、国・教育委員会・学校等がそれぞれの立場において取組を着実に推進し、環境整備を行う。また、教員のメンタルヘルスへの対応や校務のデジタル化等の学校DXを推進する。