会長挨拶
挨 拶 全国公立小・中学校女性校長会 会長 山口 祐美子
御挨拶
令和7年度全国公立小・中学校女性校長会会長を拝命いたしました山口祐美子でございます。本会は教育の最前線で活躍する女性校長たちが、知識と経験を共有し合い、教育の質の向上と女性の地位向上、そして後進の人材育成を図りながら長い歴史を積み上げてまいりました。昭和26年約80名で本会が発足した当時は、女性校長にとって厳しい社会状況でありました。「同士よ 弱らないで 誠実は奇跡を生む」の言葉の下、女性校長たちは、助け合い励まし合いながら、世の信頼を得てまいりました。創設以来、連綿と引き継がれてきた思いを受け継ぎ、さらに発展させていく使命を自覚し、会長としての職務に全力で取り組んでまいります。
令和の日本型学校教育として打ち出された「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実が今後の教育の方向性として示され、ICTを活用した個別最適化と対話・協働を通じた深い学びの両立が強調されました。私たち校長は、VUCAの時代と言われる複雑な社会となっても、子供たちが多様性を認め合いたくましく生き抜いていけるよう、豊かな学びと成長を支え、地域の未来を築く教育を力強く推進していくことが求められています。そのためには学校をチームとして機能させ、教職員一人一人が力を発揮できる組織づくりが重要です。互いの経験や強みを生かし、対話を重ねながら、子供たちの可能性を最大限に引き出せる学校経営に邁進してまいりましょう。
近年、社会における多様性尊重の重要性はますます高まっており、私たち女性校長の存在そのものが多様なリーダーシップの在り方を示していく立場だと考えます。男女共同参画社会の実現は、単なる「平等」のためではなく、持続可能で創造的な社会を築くために不可欠です。女性のキャリア支援やワークライフバランスを考慮した職場環境づくりを進めることは、男性を含むすべての教職員が能力を発揮しやすい職場文化の醸成につながります。本会はこれまでも、女性校長の研修を通じて学校現場におけるジェンダー平等の推進に努めてまいりました。しかし、課題は依然として多く、社会における女性の働きにくさは、未だ解消しておらず、より一層、私たち女性校長の力を結集しなければなりません。子供たちが多様な生き方を主体的に選択していく力を育む基盤として、教育現場から始めるジュエンダーバイアスの解消、全ての子供たちが安心して学べる環境整備への挑戦が重要と考えます。これからも全国の女性校長が、互いの経験や知見を共有しながら、研究協議を重ねて連携し、子供たちの未来を拓くため、共に歩んでまいりましょう。
今年は7月31日、8月1日に第75回全国公立小・中学校女性校長会全国研究協議大会が、東京都目黒区で開催されます。日本の首都でもある東京は、歴史や伝統を大切に受け継いできたまちです。江戸時代から続く活気ある下町文化、昌平坂学問所や寺子屋での教育文化、明治・大正・昭和を経て発展してきた都市機能、そして現代は、様々な国・人々とつながり多様性あふれるまちとなりました。全国の皆様に東京に参集していただき、義務教育9年間の校種のつながりを実感しながら協議を行い、学校経営に生かせる研修を行います。大会主題「自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る子供を育む学校教育の推進」、副主題「多様性を認め合い 持続可能な社会の創り手として未来を創造する力を育む学校経営」の推進に向け、実行委員の皆様を中心に「オール東京」で準備に取り組んでこられました。その成果を皆様とともに分かち合いたいと思っております。たくさんの会員の皆様の参加をお待ち申し上げております。