学校だよりNo.16校長巻頭言『作品を創り上げる喜びや楽しさ』
- 公開日
- 2024/10/02
- 更新日
- 2024/10/02
お知らせ
秋の澄んだ空気の中、ナナカマドの赤い実が揺れています。
スーパーの店頭にはリンゴや梨、ブドウといった秋の味覚が並び、新米も出回るようになりました。「天高く馬肥ゆる秋」を感じます。
さて、2学期の大きな学校行事〝学習発表会〟が近づいてきました。
今日から、いよいよ特別時間割もスタートし、校内は練習に熱中する子どもたちの声でいっぱいです。
静かに耳を傾けると、器楽練習や合唱、セリフ合わせといった様々な音が重なり合い、一つの作品が形作られていく様子が目に浮かびます。
私はいつも、この音に心を惹かれます。
この音の向こう側では、子どもたちが力を合わせ、一つの作品を創り上げようと頑張っており、そしてこの音が、日を追うごとに少しずつまとまりと美しさを帯びてくるのです。
私は大学時代の4年間、学内の人形劇サークルに所属し、手作りの人形や小道具を抱えて、地方の小規模校や幼稚園、児童館を巡回し演目を披露してきました。
この時の経験は今の私の教師としての原点と言えるかもしれません。
当時のメンバーの中にはプロの道に進んだ者もいるほど、活動は結構本格的でハードなものでしたが、みんなで協力し、観覧してくれた子どもたちが喜んでくれる作品を創り出すことに大きな〝やりがい〟を感じていました。
だからこそ、毎年、発表会の季節がやってくるのが待ち遠しく、ステージが設置された体育館を見ると、子どもたちと同じように私も胸が高鳴ります(笑)。
もちろん、子どもたちの演目の出来映えも気になります。
しかしそれ以上に、私がかつて感じた〝みんなでひとつの作品を創り上げる喜びや楽しさ〟を子どもたちにも感じ取ってほしいと思っています。
練習の過程では、きっと様々な困難にぶつかることでしょう。
でも、そうした困難をみんなの力で乗り越える経験は、子どもたちの成長にとってかけがえのないものになるはずです。
私たちはこの学校行事を通して、251人の子どもたち一人一人の持ち味や可能性を引き出す指導をしたいと思っています。
今年度の学習発表会のテーマは「歴史に刻め!一人一人が輝ける舞台」。
当日は、子どもたちの発表に温かいご声援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
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今年の正月、大地震で傷つけられた能登半島が、今度は大雨による水害に見舞われました。
復興への希望が見え始めた矢先での出来事に、やりきれない気持ちでいっぱいです。
被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早く安全で穏やかな日常が戻りますよう、心からお祈り申し上げます。
校長 秋 葉 良 之