平成30年1月 年頭所感
- 公開日
- 2018/01/05
- 更新日
- 2018/01/05
校長室
§1 ごあいさつ
明けましておめでとうございます。昨年の教職員の皆様のすばらしい奮戦・奮闘により、新年を迎えることができました。私たちが昨年確認した「進取」の意気と、それをやり遂げる「自強」の精神こそ、上所小です。
どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。
§2 上所H30のこと
年頭に当たり、平成30年度への学校づくりの方向性を伝えさせていただきます。
その1 上海教育事情見聞録と未来予想
年末年始に新潟市小学校長会団長として、中国・上海市に行ってきました。
上海には、実は、私は36年前に一度訪れたことがありました。そのときとはまるでちがっていました。1982年、最初の訪問の際は、昭和30年代の日本の生活に似ていました。今は、日本の**倍といえるくらい大都市上海の生活は、とても社会主義国とは思えないくらいでした。街中で見られた光景はスマホと電気バイク・電気自動車の普及。学校にある3Dプリンターの数やITの普及。富裕層の多い上海がPISA調査で2回連続世界一だったこと背景には、応用力を育てる授業があったことは事実のようです。しかし、日本の教育には日本の教育のよさがあることも改めて感じました。
最近、いろんなところで「上所小の発信力は、たぶん県内一だね!」と言われます。
私自身はうれしい反面、何も取り組まないで大丈夫?と警告を発しているのに…と思わずにはいられません。
After all, tomorrow is another day.(マーガレット・ミッチェル)小説「風とともに去りぬ」の最終文です。かつては「明日は明日の風が吹く」と訳されていましたが、今は「だって、明日は今日とは別の日だから」と訳されているという話です。報われそうにない地道な努力だって、明日につながると信じられるからこそ続けられるのです。「できない」「上所小だから」を理由にしていていいのか、と思うのです。
私たちの発信は、多くの方々に知的刺激を与えています。その姿勢こそ、大切にしていきましょうね。「未来は自ら創るもの」です。
その2 上所小幸福のレールづくり
幸福のレールもまた、自らが創り出すもの。それは目先の成功ではありません。先の先を見通した『重点工作』です。そのための『応用策略』が必要です。実は、その『基盤整備』こそ学級経営なのだと私は思っています。
これまでの取組の成果がそうであったように、「今さえよければ」という姿勢では、後輩教師に負債を残すだけです。時間軸を据えながら、揺るがなく歩むことを大切にした実践を重ねていきましょう。
また、「分断」と「壁」がいつの間にか、時代の言葉になっているようです。壁を越えられず、越えようともせず、ただ感情的になっているだけの呈もあります。暴力や紛争になってはおしまいです。不足しているのは対話です。コミュニケーションです。コミュニケーションは言葉です。世界中で圧倒的に足らないのが言葉です。「言葉は人間そのもの」…このことを肝に銘じて、日々の学級経営に新たな調味料を加えてください。
§3 よい一年にするために
『教師の感覚』を問い合いましょう。感覚とは「微かな異変の察知」だと思ってください。今年も「揺るぎない大吉」(インターネットおみくじで出ました!)の年にしましょう。潤いのある、豊かな一年にしましょう。
保護者のみなさま、地域のみなさま。1月9日より元気に子どもたちを迎え、育んでいきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
新潟市立上所小学校
校長 遠 藤 英 和