第104回卒業証書授与式「祝辞」(3/22)
- 公開日
- 2013/03/23
- 更新日
- 2013/03/23
校長室
校庭の桜のつぼみが日に日に輝きを増し、信濃川の河面を渡る風にも春の息吹が強く感じられるようになりました。
今日は、私たち上所小学校の第104回卒業証書授与の日です。今日の式には、鳥屋野中学校の校長先生、上所小学校の同窓会、PTA役員、学校評議員、地元コミュニティ協議会、スポーツ振興会、公民館など、多くの御来賓の方々からお出でいただきました。
卒業式をこのような温かい雰囲気の中で挙行できますことは、本校にとりまして誠に光栄であります。御来賓の皆様、御多用の中、御臨席賜りましたこと、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。
卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。また、今日の日を待ち望んでこられた保護者の皆さん、お子さんの御卒業、誠におめでとうございます。心からお喜び申し上げます。
さて、卒業する122人の皆さん、皆さんは先ほど、会場いっぱいの拍手で迎えられ、胸を張って入場してきました。あの拍手は、皆さんのこれまでの努力をたたえ、お祝いする拍手です。また、皆さんが上所小学校のリーダーとして、全校を導いてくれたことへの感謝の気持ちを表す拍手であります。
皆さんは、今、卒業証書をしっかりと受け取りました。その態度は実に立派でした。私は、皆さんのこれまでの学校生活での活躍の様子を思い出しながら、一人一人に卒業証書を手渡しました。
運動会の応援リーダーとしての活躍、陸上記録会や水泳記録会での頑張り、そして六年生の皆さんが中心となって企画・運営した児童朝会や上所フェスティバル、毎日の委員会活動。上所小学校の創立百四十周年を記念した記念作品と記念演奏、そして全校児童による呼びかけ。どれもみな、皆さんの努力と頑張りと協力の姿があったのだと、改めて思い起こしています。同時に、その凛々しい姿から、中学校進学に向けた皆さんの決意と自覚がひしひしと伝わり、大変嬉しく感じています。
卒業とは終わりを意味するものではありません。これまでの六年間を振り返り、新しい出発への決意と自覚を高める、一つの区切り、節目の時であります。
そこで、私は、皆さんの卒業という節目に当たり、鮫島輝明の「心の四季」を贈りたいと思います。
人に接するときは 温かい春の心
仕事をするときは 燃える夏の心
考えるときは 澄んだ秋の心
自分に向かうときは 厳しい冬の心
(鮫島輝明「心の四季」)
中学校へ行き、新しい友達に出会った時には、温かい春の心で接してください。きっと仲良くできます。部活動や勉強に打ち込む時には、熱く燃える夏の心で臨んでください。きっと希望が見えてきます。また、自分の進路や人生を決める選択の時には、澄み切った秋の心で考えてください。
そして将来、職業に就き、その道を極めたいと願った時、あるいは、この先どう進むべきかという決断を迫られた時には、厳しい冬の心で自分に向かってください。これでいいのかと自分を見つめ、自分の在り方そのものを問い直してください。自分に向かう厳しい冬の心を、是非、忘れないでほしいと思います。
学びとる子、助け合う子、きたえる子。これは、皆さんと一緒に、私たちが受け継ぎ、守り、残してきた上所小学校の伝統であります。この伝統の上に、春夏秋冬の四季の心が加わることで、より大きく成長してくれることを期待しています。
終わりになりましたが、卒業生の保護者の皆様に、一言御挨拶申し上げます。皆様にとってかけがえのないお子さんをお預かりして、はや六年間が経ちました。今、小学校の全課程を修了し、本校から旅立つこととなりました。私ども教職員は、微力ではありましたが、お子さんの健やかな成長を願って全力を尽くしたつもりであります。
この六年間、皆様方お一人お一人から、本校の教育のために御協力を賜り、ありがとうございました。皆様方の温かい御理解と御支援があったからこそ、現在の上所小学校、創立百四十周年を祝うことのできる上所小学校があり、子供たちの成長の姿がございます。改めて厚くお礼申し上げます。私ども教職員一同、明日からは、たゆみなく成長していくお子さんの後ろ姿を、いつまでも見守って参る所存であります。
卒業生の皆さん、皆さんは新潟の未来、日本の未来を担う若者の一人となります。未来を切り開く、真の生きる力を身に付け、輝かしい未来に向かって大きく羽ばたいてください。上所小学校の卒業生であることの誇りと自覚と責任を胸に、力強く前進してくれることをお願いし、お祝いの言葉といたします。
新潟市立上所小学校長
森 正司