5月の全校朝会講話「ひとつのことば」
- 公開日
- 2012/05/02
- 更新日
- 2012/05/02
校長室
今日から五月。鯉のぼりが空にはためく季節となりました。水も空気も一段と温かくなってきました。
ところで、水や空気に温かさがあるように、言葉にも温かさがあります。
「よかったね」「頑張ったね」という褒めたり励ましたりする言葉は、温かい言葉です。温かい言葉は人の心に温かく伝わり、人の心を優しく豊かにしてくれます。温かい言葉は、言われると嬉しくて元気になる言葉です。ですから、上所小学校の皆さんにどんどん使ってほしい言葉です。
反対に「ばか」「あっちへいけ」などと、相手を傷つけたりばかにしたりする言葉は、冷たい言葉です。冷たい言葉は人の心に寒々と伝わり、人の心を冷たくこわばったものにしてしまいます。冷たい言葉は、言われると嫌な気分、悲しい気持ちになる言葉です。皆さんに使ってほしくない言葉です。
言葉は、冷たく鋭い凶器にもなり、相手を温かく包み込む太陽にもなるのです。ですから、私は、上所小学校の皆さんには、温かい言葉、人の心を優しく豊かにする言葉を使ってほしいと思っています。
こんな詩があります。
「ひとつのことば」
ひとつのことばで けんかして
ひとつのことばで なかなおり
ひとつのことばで 頭が下がり
ひとつのことばで 心が痛む
ひとつのことばで 楽しく笑い
ひとつのことばで 泣かされる
ひとつのことばは それぞれに
ひとつの心を 持っている
きれいなことばは きれいな心
やさしいことばは やさしい心
ひとつのことばを 大切に
ひとつのことばを 美しく
北原白秋の作品だといわれています。
一つの言葉は、それぞれに一つの「心」を持っているのですね。悲しい心、楽しい心、冷たい心、温かい心。そしてきれいな心、優しい心。
皆さんは、どんな言葉を使っていますか。上所小学校の皆さんには、温かい言葉、きれいな言葉、優しい言葉をたくさん使ってほしい、そう願っています。