笑乱万丈71☆羽根小学校の現職教育
- 公開日
- 2024/06/17
- 更新日
- 2024/06/17
志水 廣:自己紹介・書籍紹介 笑瀾万丈
☆羽根小学校の現職教育
羽根小学校から依頼があり、学校の授業相談にのることになった。はじめはA校長先生だった。次の校長が杉浦正明校長先生だった。学校規模は学年4クラスほどであった。まだ三河の地理に慣れていなく、名鉄の東岡崎の駅へ迎えに来てくれた。年に二回の訪問であった。
さて、二年目のことだと思うが、5年生のT先生の授業を参観した。授業診断のときは、校長室でT先生と直接対面した。その冒頭に、T先生は、「どうせ下手ですもの。」であった。この一撃には参った。当時の私はまだ40代、眼光が鋭かった。だから、このようなひと言がT先生から出てきたのだと思う。そこで、「そうだね。あなたは下手ですね」と言うわけにはいかない。ボールペンの黒と赤で書かれたノートをぱたりと閉じて、「そんなことはないよ。こういう工夫をされていましたよ」と10個ぐらい事例をあげて述べていった。その事例でT先生は心を開かれた。そのとき、どんなアドバイスをしたかは覚えていない。教師の自尊感情は、いつも不満足なのかもしれない。
教訓:「どうせ…」のひと言に対するには、全面肯定しかない。
なぜ、このようなドラマを書くのかというと、このT先生が○付け法の発端であったからである。T先生とは、都築民子先生である。ベテランの先生である。