「中学校 数学科 適用問題定着法」の作成物語。
- 公開日
- 2010/07/21
- 更新日
- 2010/07/22
今日のひとこと
7/21 今日のひとこと
「中学校 数学科 適用問題定着法」の作成までの物語。
平成19年度に桂本真司氏が長野県からの内地留学生として、志水研究室に1年間在籍した。このとき、私とともに多くの学校を回りながら、フラッシュカードの有効性を見た。また、普通の授業での定着の物足りなさも見てきた。
7月か9月頃には中学校の「適用問題定着法」の教材を作成することに決めた。それから、こつこつと作成して行った。その都度アドバイスをした。原稿の枠組みの修正も二度くらいした。だから、全面的な書き直しであった。20年の3月にはほぼ第一次原稿はできあがった。今から思えば、桂本氏は私の要求に対してよく我慢してつきあったものだと思う。
そこで、刈谷市の小林美記代氏にも加わってもらって教材の吟味をお願いした。それから、長野と愛知の往復を二人はされた。
そして、ようやく原稿が完成したのが、22年の1月だっと思う。私も理論編を担当して書いた。そして、明治図書に原稿を提出した。
次に、ペーパーでは実際の教師の動きが分からないので動画DVDを作成しようということになった。授業力アップ研究会の学習会をもとにして、作成した。このDVDには志水の理論解説、実際の組み立て、実際の模擬授業を2月27日に収録した。模擬授業者は私の教え子である刈谷のYさんが担当。志水とYさんの対面型解説は、まるで将棋の解説をしているようだった。その後、ナレーションや動画の編集に時間がかかり、やっとでき上がったのが22年の3月末。
そして、提出した原稿の方は二回の校正を経てできあがった。編集部の林知里さんがこまめになおかつわかりやすく紙面作りをしてくださった。その後一次校正のときには、図版の関係で数行余ってしまった。その余白を埋めることになった。これについて、小林氏から相談を受けて、指示をだした。うまく付け足してくれた。最後の方で、表紙カバー裏面のデザインの追加を行った。本の趣旨を明確にだすためである。これは、小林先生が急遽依頼してできあがった。綱渡りの中でできたという感じである。
桂本氏の下地と小林氏の粘り、そして、プロデューサーとしての志水の連携プレーとともに、知り合いの方々の応援団によってできたものである。多くの方に感謝したい。
明治図書の話をしよう。はじめこの企画には石塚嘉典さんが承諾してくださった。石塚さんは退職されるまで覚えていてくださった。今度は、木山麻衣子さんにバトンタッチした。その元で林さんが編集の担当となった。明治図書が待ってくださったからできあがった。
作成経過から言えることは二つ。
第一に、3人ともあきらめなかったということである。技能の習熟・定着のためにはぜひとも有効な方法であること。中学校の教室で使ってみてほしい、生徒に定着してほしいという願いがあったからあきらめなかった。
第二に、必要なときに必要な人材が現れるということである。DVDの作成には豊田のYさんがたまたまいて、協力してくださった。教え子のYさんも現在は産休で今だとできない。
本当にうまいタンミングで条件がそろっていった。
ついているとしか言えない。
http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html?bango=4%2D18%2D574412%2D6
[志水廣の公式ホームページ]