「心」の変容は
- 公開日
- 2015/12/05
- 更新日
- 2015/12/05
志水廣関係の講演・学校訪問の報告
12月3日に、愛知県知立市立知立西小学校を訪問指導した。
4校時にフリートーキングの授業と国語の授業を参観の後、
5校時に算数の授業があった。5年の単位量当たりの導入であった。数値の工夫、ICTの活用などとてもうまい場面が多々あった。
大学の研究室で事前指導したからきちんと整理された授業であった。
さて、一番下の写真をみてほしい。
子どもの問いの発生があった。
ICTのテレビ画面上で、一番下の場面がスライドして登場した。
そのとき、ある子が言った。
「せこい!!」である。
私はこれだ、と思った。
シートの数、人数の数がそろっていたときは、すぐに混んでいることは分かった。
だけれども、この画面ではシートの数も人の数もそろっていなかった。
だから、混み具合の比較はできない。
まさに、この言葉が本時のねらいに迫る発言であった。
しかし、授業者も授業記録者もこの言葉をスルーしてしまった。
意味づけ復唱法が使える場面であった。
問いの発生は、「知」の場面の変化から生まれ、「心」のつぶやきとなって、子どもの言葉に出る。この場合は、「心」の叫びとして言葉が出た。
私は、「知」と「心」の変容こそが授業だと主張しているが、まさにこの授業ではこれが起きた。という意味で、素晴らしい授業であった。