8月24日に加古川総合庁舎で少年の主張東播磨大会が行われました。
東播磨地域の中学生が日常生活や学校での体験を通じて得た考えや教訓を発表する大会です。三市二町の中学校で応募があった三百四十六人の中から選ばれた十一人が発表しました。
魚住中学校からも3年生の佐藤雅美さんが堂々と発表しました。
「私の成長」
明石市立魚住中学校 三年 佐藤雅美
皆さんは、毎日どんな生活を送っていますか。
私たち中学生は、一日の約半分を学校で過ごしています。その学校生活で、最も大切なことは、友人や先生との信頼関係だと私は思っています。
魚住中学校で生徒会執行部の一員である私は、毎朝、校門であいさつを呼びかけています。私の家は、学校まで自転車で三十分以上もかかり、体力に自信のない私は、学校へ着くともうへとへとです。そんなある日、同じクラスの友人が「あいさつ運動があるんやろ。私が日直の仕事やっとくから、早く校門へ行き。みんな待ってるで。」と言って、一人で日直の仕事を引き受けてくれました。
私はすごく感謝するとともに、友人を尊敬しました。自分のことしか考えず、他人を思いやることが出来ていない私は、その時、とてもはずかしく思いました。自然に「日直の仕事まかせといて。」と言ってくれた友人は、私よりもずっと、大人に思えました。
自分にないものを友人はもっている。そして、自分にないものを補うために、努力することが人として成長することだと私は強く感じました。
学校以外にも、信頼でつながる人がいます。それは家族です。特に私は母に学校の出来事をよく話します。母は、そんな私の話を、いつも真剣に聞いてくれ、時には自分のことのように考え、アドバイスをくれます。私はそんな母に一度、「どうしてそんなに自分のことでもないのに、一生懸命一緒に悩んでくれるの。」と聞いたことがあります。すると、母は「我が子なんやから、当たり前やろ。お母さんには、何でも相談していいからね。」と言ってくれました。母はきっと、塾や生徒会活動に忙しい私との会話を大切にしてくれているのでしょう。学校や職場、そして家庭の中でも会話が減り、孤独感からインターネットの世界へ入り込む若者が少なくありません。チャットやブログは、自分の本心をかくして、別の自分を演じることもできます。都合のよい会話ばかりで時には相手を傷つける冷たい言葉も飛び交います。道具としてコンピュータや携帯電話を使い、自分の成長に役立てることは、とても大切なことだと思います。しかし、人間として、思いやりの心や、相手の優しさを実感するためには、言葉だけでなく、全身で「会話」するしかないと思います。家族の温かさをいつも私に伝えてくれる母は、私の心の中に優しさの「種」をたくさんまいてくれました。
学校の先生や友人、そして家族。さらには私の周りの全ての人に対して、信頼される自分でありたい。自分のことより、まず、相手のことを先に考えられる自分でありたい。これからの新たな出会いにも胸をふくらませながら、これからの新たな出会いにも胸をふくらませながら、これからも自分を成長させていきたいと思います。