よろこび
- 公開日
- 2017/11/30
- 更新日
- 2017/11/30
広がる学び講座
明日から師走。いよいよ平成29年も残り1ヶ月となりました。
2年生の国語では12月から、漢文の「論語」について学習します。
論語といえば有名な書き出し。
「学びて時に之を習う亦悦ばしからずや」です。
学んでしかるべき時に復習する。
(学んだことが自分の身につくので)
なんとよろこばしいことではないか。
という意味です。
私は、この言葉には実はとても深い意味があると考えています。
「学び」を単純な「勉強」と捉えたら、授業で学んだことを家に帰って復習することになりますが、それだけではありません。この考えの素晴らしさは、「よろこび」を自分の中に見出しているところにあります。
人の喜びは「プレゼントをもらった」とか「優しくしてもらった」とか「大会で優勝した」など、他者との関わりの中で感じることが多いものです。もちろん、人間は一人では生きていけませんので、人との関わりに喜びを感じることは大切です。しかし、そこにしか喜びを見出せない場合、人としての危うさが生じます。だからこそ、「自分の中にも喜びを見つけられること」に価値があると思います。
また、孔子はこう続けています。
「朋有り遠方よりきたる。亦楽しからずや」
そう、しっかり他者とのつながりの中にも喜びを感じています。
平成から遥か昔の中国の思想ですが、現在にも繋がる考え方である「論語」。変化の激しい現代社会の生徒たちにこそ、大切にしてほしい見方・考え方です。