校長室便りNo.187
- 公開日
- 2015/12/25
- 更新日
- 2015/12/25
校長室から
「一年の計は元旦にあり」と校長室便りNo.186で書きましたが、この言葉は正月によく聞きます。正月になってからよく考えるのか、正月を迎える前に今年を振り返り元旦までに決めるのか。広辞苑には「一年間の計画はその年の初めに決めておくのが良い。」と載っています。子供たちには振り返った上でめあてや目標を決めましょうと話しました。
さて、その由来は次の二説が有力なようです。
一つ目の説は、毛利元就の言葉です。毛利元就は、傑出した戦略家・謀略家で戦国時代最高の智将です。「一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴(一番鶏が鳴く早朝)にあり。」と言ったそうです。何事も最初が肝心であるということを意図したといいます。これにまつわる逸話もあるようです。
二つ目の説は、中国の書物「月令広義(げつりょうこうぎ)」の一節です。中国の伝統的な年中行事、儀式、しきたりなどを解説した書物です。その中に「四計」として、次のように書かれています。
一日之計在晨 (一日の計は晨(あした)にあり)
※晨(あした)は、朝という意味
一年之計在春 (一年の計は春にあり)
※春は、中国の暦でいう正月
一生之計在勤 (一生の計は勤にあり)
一家之計在身 (一家の計は身にあり)
この1・2番めを「一年の計は元旦にあり」といったというのです。
3・4番目のことを続きと考える方もいるようです。まじめに努力することで人生が決まり、身の振り方や生き方で一家の将来が決まる、という意味だそうです。
どちらももっともだと思います。皆さんは来年はどのような年にするのでしょうか。