校長室便りNo.257
- 公開日
- 2016/03/02
- 更新日
- 2016/03/02
校長室から
3月3日は桃の節句「ひな祭り」ですが、「上巳(じょうし)」ともいいます。
上巳の節句は五節句の一つで、元々は3月上旬の巳の日でしたが、後に3月3日に行われるようになりました。旧暦では3月3日は桃の花が咲く季節であることから「桃の節句」とも言われます。
古来中国では、上巳の日に川で身を清め不浄をはらう習慣がありました。これが平安時代に日本に取り入れられました。後に、紙で小さな人の形(形代[かたしろ])を作ってそれにけがれを移し、川や海に流して不浄をはらうようになりました。この風習は、現在でも「流しびな」として残っているところがあります。
ひな祭りとは、女の子の健やかな成長を願う伝統行事です。女の子のいる家庭では、ひな人形を飾り、白酒・菱餅・あられ・桃の花等を供えてまつります。
上巳の日には、人形にけがれを移して川や海に流していましたが、その人形が次第に精巧なものになり、流さずに飾っておくようになり、ひな祭りとして発展して行ったと考えられています。
ひな祭りは始めは宮中や貴族の間で行われていましたが、やがて武家社会でも行われるようになり、江戸時代には庶民の行事となりました。
元々は、5月5日の端午の節句とともに男女の別なく行われていたましが、江戸時代頃から、豪華なひな人形は女の子に属するものとされ、端午の節句は菖蒲の節句ともいわれることから「尚武」にかけて男の子の節句とされるようになりました。
女の子の健やかな成長を願います。