采女先生から学ぶ会での学び(今井・吉久・前野)
- 公開日
- 2022/02/28
- 更新日
- 2022/02/28
学生の学び
こんにちは、7期生の今井、吉久、8期生の前野です。先日25日、玉置先生が声をかけてくださり、采女先生から学ぶ会をzoomにて開催してくださいました。今回は、私たち3名の学びについて書かせていただきます。
今回は、「授業が生徒指導だ」ということ、「グループで答えを1つにまとめない」ということの本質を学びました。
「授業が生徒指導だ」というのは、「授業で生徒指導をする」のではなく、子どもの学ぼうとする力を育てたり、他の子の意見から学ぶ力を育てることが大切だということです。「学ぼうとしている子は、心も荒れない。」と荒れていると有名な中学校の生徒指導主事を経験した采女先生がおっしゃっていたのも印象的でした。
「グループで答えを1つにまとめない」というのは、捨てられてしまう意見を減らし、一人一人の意見を大切にするために、グループで答えを1つにまとめさせないということです。しかし、子ども全員の意見を聞いて授業は出来ません。そこで挙手制ではなく、グループワークを取り入れる意味は、少人数なら発言できる子が意見を発表できるためです。そして、グループワークで他者の意見を聞くことによって、幅が広がり、繋がって自分の意見が出来ていきます。また、他者と交流し学んだということが、子どもの中で残っていくのです。
今回学んだ2つのような簡単なフレーズは、頭に入ってきやすく、理解した気になってしまいますが、そこを今回深く掘り下げて、考えることが出来、とても充実した時間でした。(今井)
私が特に印象に残ったことは「授業が生徒指導だ」という言葉です。
この言葉を聞くまで、私は生徒指導と言えばルールを作るというイメージが強かったので、授業中に何かルールを作るといった「授業で生徒指導をする」という認識でした。
その授業では、グループワークを取り組むことで、積極的に発言したり友達の意見を聞いたりする子どもが自然と増えるそうです。その学ぶ姿勢が育まれることで心が荒れることはなくなることを学びました。このことから、学級の人間関係を形成していくグループワークの大切さを知りました。
具体的にはどのようなグループワークをされているのだろうと疑問に思った時に、ある問題を提示して頂きました。それは、「丸の上に線を引いてください」というシンプルな問題です。私はまっさきにリンゴのようなイメージで丸い図形の上に縦棒を引きました。ですが、皆と書いたものを共有してみると、私と同じ書き方をした人がいません。それどころか、丸と線を重ねた図形、棒が縦や横、図形ではなく漢字で表記などなど…いくつものパターンの図形が提示されていたのです。
このグループワークを通して、正解はいくつもあるということを知り、自分の考えの幅や視点が広がることを実感しました。それと同時に、私の発信の仕方が把握出来たり、もっと友達の考えが知りたいという気持ちが自然と湧き上がってきたりしました。他者と交流することで、気づけなかったことに気づけ、より一層自分の学びが深まることを体感しました。グループワークを行う場面で、「グループで一つにまとめなさい」という指示を聞くことがありますが、それはとてももったいないことなのだと思いました。
この私が感じたことを大切にして、現場に出た時も子ども同士の考えが深まるようなグループ交流を取り入れていきたいと思います。貴重なお話をありがとうございました。(吉久)
今回、采女先生から生徒指導や授業づくりについてお話を聞いて子どもの学ぼうとする姿勢を引き出すことの重要性を学ぶことができました。
今回学んだ内容の中で「授業で生徒指導をする」のではなく「授業が生徒指導だ」という言葉が印象的でした。この言葉で私自身の生徒指導についての認識が大きく変わりました。授業内で規律を守らせることによって生徒指導をするのではなく、授業を通じて子どもの学ぼうとする力を引き出すことで心の荒れない子どもに成長してもらうことを目的とした生徒指導が重要であることが分かりました。
また、グループワークの本質についても学びました。グループワークは学び合いの方法として授業で多く取り入れられています。しかし、グループで意見を1つにまとめてしまうと効果的な学びにはならないということを学びました。ゼミ生での意見交流の中で、意見を言いたがらない子を作らないようにするため、意見を1つにまとめる過程で子どもたちの意見の一部分を捨ててしまうことがないようにするためにグループワークでは意見を1つにまとめないようにする方が良いという意見が出てなるほどと思いました。学び合う学びとは、子どもたちが様々な意見に触れ、対話を重ねる中で自分の意見をより深めていく学びであると思います。
今まであまり触れてこなかった生徒指導や授業づくりの本質について学ぶことができ、良い機会をいただけたことに感謝しています。(前野)
経験を基にした貴重なお話を聞かせてくださった采女先生、采女先生と私たちゼミ生を繋いでくださった玉置先生、ありがとうございました。また、共に学んだ7期生、8期生のみんなにも感謝です。これからも多くのことを学び合いましょう。(今井・吉久・前野)