研究室日記

第2回教師力アップセミナー渡辺道治先生からの学び(河上・池田)

公開日
2025/06/22
更新日
2025/06/22

学生の学び

 こんにちは!教員採用試験の二次試験まで残り1ヶ月を切り、緊張感が増してきている河上です。今回は、6月15日(日)に開催された「教師力アップセミナー」での学びを記事にしていきます。第2回目となる今回は、渡辺道治先生をお招きし、「学校づくりや授業づくりの基本」というテーマで講演をしていただきました。


●教師に必要なスキル
 教師に必要なスキルとして、「声」「目線」「立ち姿」の3つを挙げていただきました。どれも大切ですが、今回はその中でも「声」について学んだことを中心に書いていきます。声に関して大切な要素は、音量・音程・音質の3つです。
 まず音量については、「75dB以上で話すと説得力が増す」というお話が印象的でした。続いて音程については、自分の出しやすい音階、たとえば「ファ・ソ」のあたりの声で話すと、魅力的に聞こえるとのことでした。これは子どもを褒めるときなどに、ぜひ積極的に活かしていきたいと思いました。
 最後に音質については、「無駄を削ぐこと」がポイントだと学びました。「えっと〜」「あの〜」といった無意識の口ぐせは、意識的に使わないようにすることで、より聞き取りやすく、伝わりやすい声になるそうです。私自身もつい言ってしまいがちなので、今日からしっかり意識して直していきたいと思います。

●自分が経験することの大切さ
 作文指導については、「視写」から始めるとよいということを学びました。
 私はこれまで作文がとても苦手で、正直避けてきました。その理由は、「何を書いたらよいかわからない」からです。しかし、今回のセミナーでは、まず教科書の文章を視写し、その後に「パロディー作文(まねっこ作文)」を書くという活動を体験しました。
 実際に視写した文章を見ながら書いてみると、自分でも驚くほどスラスラと文章を書くことができました。作文が苦手だった私でも書けたというこの経験があるからこそ、子どもたちにも自信をもって指導ができると感じました。
 さまざまな指導法を聞く機会は多くありますが、実際に自分で体験する機会はあまりありませんでした。今回のように「教師自身が経験しておくこと」の大切さを、あらためて実感することができました。


 面接を控えたこの時期に、渡辺先生のお話を聴くことができたのは本当に運が良かったと思います。また、先生の教育への情熱や本気度が、2時間の講演を通して強く伝わってきました。
私も、渡辺先生のように本気で教育や子どもたちに向き合える教員になりたいと、改めて思うことができました。
そして、このような貴重な学びの機会をつくってくださった玉置先生、運営委員のみなさん、本当にありがとうございました。
まずは、二次試験を突破できるように、全力で頑張ります!(河上)


 みなさんこんにちは!玉置ゼミ10期生の池田帆花です。私も渡辺先生の講演のなかで印象に残ったことを3点を書きます。



 まず1点目は声の大きさが相手への説得力に影響を与えるということです。


 70dBと75dBの声の大きさで話す二つのグループについて調査が行われ、わずか5dBの違いにもかかわらず、75dBのグループの方が「説得力がある」と感じた人が多かったそうです。人間は聞き分けられない、わずか5dBの違いでも相手の理解の深まりや説得力が上がることを知り、驚きました。セミナー後75dBの声はどれくらいの大きさなのか気になったので、実際に声を出して調べてみました。すると、想像よりも大きな声で驚き、普段自分がどれだけ小さな声で話しているかに気がつきました。特に子どもの前で話す時は堂々と、相手に伝えることを意識した大きな声で話すことを心がけようと思いました。


 2点目は児童生徒を褒める時の声のトーンと視線の重要性です。


 児童生徒を褒めたり、認めたりする際には、高めの声を意識して話すことで、児童生徒により言葉が届きやすくなることを学びました。さらに目を見開いて褒めることで、相手に伝わる力が格段に上がるというのも印象的でした。この2つのポイントはすぐにでも実践できるため、早速、今週の学童保育の現場で、児童と接する時に意識して取り入れてみたいと思います。


 3点目は教師の立ち位置が児童生徒への関わり方に影響するということです。


 学級に気になる子がいた場合、教師はその子の行動にどうしても目が向き、「注意しなければ」と思うのではないかと思います。そこで意識したいことが教師の立ち位置です。授業で集中できていない時、立ち位置を変えて近づくだけで、児童生徒に静かに気づきを促すことができると教わりました。繰り返し注意をすることは、児童の自己肯定感低下につながるだけではなく、教師自身もエネルギーを使います。だからこそ、立ち位置を少し変え、自ら気づかせるアプローチができるようにしていきたいです。




 渡辺先生のお話しは、どれも現場ですぐに実践できることが多く、教員採用試験の面接にも活かせるヒントが詰まっていました。貴重なお話を聞かせてくださった渡辺先生、学びの機会をくださった玉置先生、本当にありがとうございました。(池田)