笑瀾万丈48 「入会の言葉」事件
- 公開日
- 2024/04/26
- 更新日
- 2024/04/26
志水 廣:自己紹介・書籍紹介 笑瀾万丈
「入会の言葉」事件
☆エールのつもりが…
6月のこと。ヒロシは「教育研究」を読む会のため合宿していた。
教官の有志が集まって「教育研究」に書いた文に対して評価する勉強会であった。
突然、先輩のMさんが「あのなあ、この前の『入会の言葉』はなんや。どういうつもりで書いたんや。」と質問してきた。
「はあ、附属小学校に赴任した正直な気持ちを書いたつもりです。」
根が正直なヒロシは嘘はつけなかった。本当の気持ちを愛を込めて書いたのだった。
ところが、「はあっ!」
と返信が来た。「これはやばい」どうも怒っているらしい。
あの文章のどこに悪いところがあるのか気がつかなかった。
どういうつもりで、「田舎」と書いたのかと。
「ああ、さては、『田舎』という言葉が気に入らなかったらしい。」
うどん粉よりも練りに練った文章であった。『田舎』というたった一つの語彙に引っかかるものがあったらしい。
そばにいたTさんが同様に攻撃してきた。
ヒロシは猛烈な攻撃に黙りを決め込んで、炎上してしまった。