全否定からの脱却
- 公開日
- 2010/10/18
- 更新日
- 2010/10/19
今日のひとこと
10/19 今日のひとこと
中学校の数学の授業中に、ぽつりと「わかった」とつぶやいた。
ええっ?!
質問してみると、本当にわかっていた。
このとき、教師はふるえた。
本当に「わかった」という声がもれた瞬間に立ち会った。
ベテランのM先生にとっては、感動的なことであった。
この後、その子は少しずつではあるが変容していった。
何をやっても分からない。分からなかった子ども達。
全否定の中で生きてきた子ども達。
これをM先生は、部分肯定の精神と具体的な行動でうち破った。
M先生は言った。
<人として、勉強が「わかる」ということは、生きる力となる。>
<みんなと同じ場所で学んでいる。
このとき、勉強がわからないことは、非常につらいことである。>
M先生は、昨年、志水関係の講座に東京からわざわざこられた。静岡にも来られた。茨城にも来られた。
そんな中で、講座での彼女の学びは「部分肯定」だったという。
○付け法も意味付け復唱法も部分肯定の精神から生まれた道具である。
はじめから完全にできる子どもは少ない。
教育は、部分肯定から出発して、一歩でも完全になるようにという道のりだと考える。
「先生の数学の授業は好き」だと彼女は子ども達から言われている。
みなさんもそんな授業を目指してほしい。
いつか「分かった」とぽつりとつぶやく日が来る。
[志水廣の公式ホームページ]