愛知県一宮市立中部中学校②
- 公開日
- 2008/06/06
- 更新日
- 2008/06/06
志水廣関係の講演・学校訪問の報告
いぶし銀対若さいっぱいの授業
一宮市立中部中学校の数学の授業より
今回は数学の授業の報告。
ベテランのS先生は、いぶし銀の授業。非常に論理的な授業であった。平方根の性質の授業であったが、式変形の部分について、筋道立てた説明がなされていた。
一時間全体のバランスの整った授業であった。私はこの授業を受けていて、頭がとても疲れた。教師の説明を追跡していくのに疲れる。生徒もさぞかし疲れただろう。それがS先生のきびしさなんだろう。
片や新卒二年目の女性のM先生。実は私の大学の卒業生である。昨年と比較して、か・な・り上手になっていた。昨年は、先輩の教師にかなり鍛えられたと思う。彼女の持ち味は明るく元気。生徒も先生が大好き。いつもにこにことしつつ、声の強さでぐいぐいと引っ張っていく。なのに、考えさせるべきところは考えさせている。授業の導入では、音声トレーニングを男女のペアで練習していた。これがとても雰囲気がよい。
その後の授業でも、文字式の導入のところで分量が多いはずなのに、なぜか、4分間ほど余ってしまった。そのため、最後の時間に私も介入させてもらった。なぜ、時間が余ったか。それは、教師と生徒との一体感があったからである。具体物あり、例示あり、アナロジーあり、練習ありなのに4分間余る。このテンポを忘れないでほしい。
彼女によれば、数学が苦手な生徒ができるようになって、とても嬉しいという。この気持ちこそ大事にしてもらいたい。
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