東部中学校学校たより
- 公開日
- 2018/04/07
- 更新日
- 2018/04/07
校長からのメッセージ
東部中学校通信 Vol.12
平成30年4月 野呂一彦
「与えられるものは有限、求めるものは無限」
梅の花が咲いて、卒業式がありました。桜の花が咲いて、入学式をしました。
東部中学校の生徒にはびっくりさせられることが度々ありますが、今回も驚かされました。「卒業生が卒業式という最後の授業を完成させる最高の場をみんなで作ろう」「新入生が気持ちよく入学してこられるような場を作ろう」と言って準備を始めました。
式場準備はもちろん、教室や廊下、トイレの掃除をしました。担当の先生からは、グループの役割は支持しますが、あとは生徒が自分で考えて動きます。体育館ではモップが走ります。凄い速さで椅子が並んでいきます。ざら板の裏までピカピカです。トイレでは必死のモップ掛け。しかもキラッキラの笑顔です。さて、トイレ担当が最後の仕上げに行ったのは何だったでしょう。
「トイレットペーパーの・・・」でしたね。
突然ですが、ノミは30センチほどジャンプできるそうです。ノミの体長は2ミリほどですから、なんと体調の150倍のジャンプ力です。これを人に置き換えるととてつもないハイジャンプになります。このノミをコップに入れてガラスの蓋をしておくと、飛んでも、飛んでも、蓋にぶつかって落ちてしまいます。しばらくすると、そのノミは高く飛ぶことをあきらめ、蓋をとってもコップから飛び出さなくなるそうです。これは負の学習によるものです。本当は飛べるのに、自分で限界を決めてしまうのです。「だめだ、飛べねぇ」と思い込んでしまいます。
これを元に戻す方法は、別のノミと一緒に入れることだそうです。なかまが飛んでいるのを見たノミは「よ〜し自分も!」とポジティブな気持ちを取り戻し、挑戦するようです。自信を取り戻したノミは、努力を重ねれば以前よりもっと高く飛べるようになるかもしれません。学問でも、運動や芸術でも、指示や教えなど、与えられるものには限界があります。でも、自分の中にある可能性は無限です。東部中生徒の無限は、式場準備で確信しました。一人ひとりの中にある無限を引き出し、みんなで東部中を動かせ!