大阪医大LDセンターにて発達障害の視機能講演会のお知らせ
- 公開日
- 2007/09/04
- 更新日
- 2007/09/04
大阪医科大学LDセンター
発達障害の視覚に関する講演会です。3回シリーズで行います。まず第1回は、発達障害によく見られる、眼科疾患や視力、視機能、視知覚についての概論的な講義です。ぜひご参加下さい
視覚機能の発達:川端秀仁先生(かわばた眼科)
視覚機能は、触覚、固有神経覚、前庭神経覚などを基礎に受精から生後1年以内にその基本機能が構築される。 そして幼児期?学童期を通じて、視力、視野、調節(遠近ピント合わせ)機能、両眼視機能(両眼のチームワーク、立体視)、眼球運動など、"上手にものを見る"ためのいろいろな機能が育っていく。 成長期に屈折異常(近視、遠視、乱視)や斜視、その他の眼疾患があると視機能の良好な発達が妨げられる。また発達障害を持つ子どもでは視覚の認知機能や運動機能との協応も良好でない場合が多い。また様々な理由から通常矯正されていてしかるべき視機能不良が放置されていることが多い。本講演では視覚機能発達の概略と視機能の不調およびそのサインについて述べたい。
視覚機能と学習・運動:奥村智人先生(大阪医科大学LDセンター)
視覚機能は、生まれたときにすでに備わっているものではなく、様々な活動を通して発達する能力である。子ども達のなかには、視覚機能の発達がゆっくりであったり、偏りがあったりすることがある。過去の研究では、眼球運動(視線を移動させる能力)、両眼視(両目のチームワーク)、視覚認知(形態や空間を把握する能力)、目と手の協応(目と手のチームワーク)が学習の達成度や運動発達に影響を与えることが指摘されている。本講演では、視覚機能の問題がどのように学童期の学習や運動に影響を与えるかについて解説する。