【11/12岩下修5】模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎
- 公開日
- 2012/01/02
- 更新日
- 2012/01/04
活動報告
3 模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎
1はだしで踏みしめることの出来る星
土の星
2夜もいい匂いでいっぱいの星
(花)の星
3ひとしずくのつゆがやがて海へと(育つ)星
水の星
4道ばたに草イチゴが(隠れている)星
おいしい星
5遠くから歌声が聞こえてくる星
(風)の星
6さまざまな言葉が同じ喜びと悲しみを語る星
(愛)の星
7すべてのいのちがいつかともに憩う星
ふるさとの星
8数限りない星の中のただ一つの星
私たちの星
<指導のポイント>
・小さな問いをいくつか用意し、授業でつなげていくようにする。
・詩を1行ずつ板書して( )にあてはまる言葉を予想していく。
○2連の部分
T:( )には何が入るでしょう? 漢字一文字で。
C:風。空気だと思ったが、漢字一文字という条件なので。
T:なるほど。(実はこの答えは5連で出てくる。ふちに板書する)他には?
C:花
○3連の部分
T:明らかに主語になるものはどれですか?
T:「つゆが」が主語ですね
T:ここの( )は主語に対して? そうですね述語です。
T:海ですと、普通なら? 流れるですよね。
ここでは、擬人法を使っているんです。
T:擬人法が使われている( )に入る言葉は何でしょう。
隣同士で話し合ってみましょう。どうぞ。
T:育つが入ります。
・子どもに「自然」と「人事」ということばを教えておくと役に立ちます。
・自然はかわらないけど、人事は変わるもの。
・この詩は、自然と人事の組み合わせでできている詩。
○7連の部分
T:「憩う」は述語。「憩う」の意味は?
・・・・・
T:「休まる」という意味。主語は?
C:「命」
T:命が休まるというのは、どういうこと?
C:命がなくなる。
T:命を修飾している言葉は、「すべての」
すべての命が、いつかともに休まる星
「すべての」だから、人間だけじゃない。
T:さて、7連のあと、続きがあるでしょうか?
続きがあると思う人、ないと思う人、挙手させる。
C:あると思う。ここでなくなったら悲しい。
C:最終的に題名に戻る 繰り返して。
T:拍手を送りたくなりますね。まだ、(黒板が)あけてありますから(笑)
T:私たちの星は、人事でしょうか?自然でしょうか?
C:両方。
詩の最後に・・・
「谷川さんは『主題は一言で言えるようにしなくていい。』といっています。詩は、まとめるようなことはできません。」
読解とは・・・
イメージ喚起・形成によって発見的に認識する力のこと
「この詩の8つの連のうち、一番すばらしいと思う連(A連)と2番目にすばらしいと思う連(B連)を選びなさい。そして、次の形式で文章を書きなさい。」
確かにB連もすばらしい。………(理由)………からだ。しかし、私はA連の方がすばらしいと考える。なぜなら、………(理由)………からである。
参加者から3人の発表がありました。その一つを紹介します。
確かに3連もすばらしい。命の源である水が、海へとつながっていくように自然は次から次へとつながっていく。
しかし、私は7連の方がすばらしいと考える。なぜなら、すべての命がふるさとに帰り、作者は「憩う(いこう)」という文字で平和であるということを感じているからである。