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活動予定・報告

第7回(通算158回)宗實直樹先生 講演内容

公開日
2025/03/01
更新日
2025/03/01

活動報告

講演タイトル:「社会科授業における個別最適な学びの理論と実践」
講師:宗實直樹 先生
セミナー内容
宗實先生は、講演の冒頭で自身の出身地である兵庫県姫路市夢前町について触れ、ユーモアを交えながら自己紹介をされました。教育の道に進んだ経緯として、島の小学校で5・6年生の担任を務めた経験を語り、学力が決して高くない環境の中で子どもたちと試行錯誤しながら授業を進めたことが、現在の教育観につながっていると述べました。
社会科への向き合い
元々社会科が苦手だった宗實先生ですが、手に取った佐藤正寿先生の書籍が転機となり、社会科教育に深く関心を持つようになったといいます。授業に実践的なアプローチを取り入れることで、子どもたちの興味を引き出し、主体的な学びを促していった経緯を紹介されました。
個別最適な学びとは
「個別最適な学び」という言葉には様々な解釈がありますが、宗實先生は次の2つの視点を提示しました。
・個人差に応じた柔軟な指導(教材・学習時間・学習方法など)
・子どもが自ら学びを計画し、実行できる力を育むこと
この2つをつなぐ要素として、自己決定・自己選択が重要であると述べ、子どもが自律的に学ぶ環境を整えることが教師の役割であると強調しました。
実践事例
セミナーでは、宗實先生が実際に行った授業の事例が紹介されました。例えば、国語の授業でオノマトペをテーマにした活動では、子どもたちが自由に発想し、視点を広げながら作品を制作する様子が示されました。子どもたちが創造的な発想を互いに刺激し合いながら学びを深めていく過程が紹介されました。
また、写真やタブレットを活用した学習活動の事例も紹介され、子どもが他者の視点を取り入れながら自己表現を豊かにしていく様子が示されました。宗實先生は、学びの過程における「試行錯誤」の重要性に触れ、一斉授業と個別学習を適切に組み合わせることで、子どもたちの学びがより豊かになることを強調されました。
誤解されがちな「個別最適な学び」
「個別最適な学び」という言葉が誤解されがちである点についても言及がありました。単に個別学習を行えばよいのではなく、学びのねらいに合わせ、子どもが主体的に学ぶ環境を整えることが大切であると指摘されました。自由進度学習が個別最適な学びと混同されることが多い点も指摘し教科ごとの学び方を身につけることの重要性を再認識する必要があると述べました。
まとめ
宗實先生のセミナーを通じて、「個別最適な学び」の本質は、子どもたちが自らの学び方を選択し、試行錯誤を重ねながら主体的に学んでいくプロセスであり、そのために教師は、子どもたちの選択肢を広げる環境を整え、学習の目的や評価のあり方を明確にすることが求められます。

セミナーの最後には、「子どもたちの学びが豊かになることこそが、個別最適な学びの本質である」というメッセージがありました。

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