仲間であること
- 公開日
- 2010/07/14
- 更新日
- 2010/07/14
校長室
サッカーのワールドカップ南アフリカ大会が終わりました。
私も、決勝トーナメント進出を果たした日本チームをテレビで応援した一人です。
延長戦を含む120分の死闘の末、PK戦でパラグアイに日本チームは敗れました。そのとき、テレビで見たことを私は忘れることができません。
5人のキッカーのうち、唯一シュートを外した駒野選手。
うつむいてセンターラインの仲間の所に戻る駒野選手を抱きかかえるようにして迎え、列の中に招き入れたのは、大会前にその腕からキャプテンマークを剥奪された中沢選手でした。
また、大会からの敗退が決まったとき、泣きじゃくる駒野選手の肩を一番長く抱いていた松井選手は、何も言わず、しゃくり上げ、駒野選手以上に泣いていました。
パラグアイの勝利が決まったとき、大喜びのパラグアイ選手の輪を抜けだし、1人の選手が駒野選手に駆け寄り、額をすりつけるようにして、何かを語りかけました。4人目のキッカーとしてゴール中央にPKを決めたアエドバルデス選手でした。おそらくスペイン語だったのでしょう。駒野選手は何を言われているか分からないはずでしたが、しきりにうなずいていました。
同じ目標に心を一つにして向かっていった「仲間」だからこそ見せることのできた強さ、厳しさ、温かさ、優しさ。
試合中は戦う相手であっても、ゲームが終わったときには、傷ついた相手のことを思いやるスポーツマンシップの心。
夏の大会に臨む飛島学園飛島中学校の選手たちが、サッカーの日本代表のように「仲間」とともに、心を一つにして全力で戦い抜いてくれることを、心から応援したいと思います。
また、12日に体育祭の3つのブロック(ブルー・イエロー・レッド)の結団式を行いましたが、1年生から9年生まで、一人一人が心を合わせて、自分と自分のブロックの「仲間」のために、力一杯がんばってくれることを心から期待したいと思います。
飛島学園飛島小学校長 小野隆彦