学園日記

最大の名誉 (学園卒業生のみなさんへ)

公開日
2014/03/26
更新日
2014/03/26

校長室

最大の名誉

飛島学園飛島中学校長
高橋 央樹
 
 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
 保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。
 初めて会った二年前、皆さんはまだ幼さの残る表情をして、先輩の後を一生懸命追いかけていました。「素直でかわいい八年生」というのが、私の当時の皆さんに対する印象でした。一昨年夏の飛島村海外派遣事業ではアメリカで一週間共に過ごし、皆さんとの距離がとても縮まったように感じました。そして、「あんなに幼かったのにいつのまにこれほど頼もしくなったのだろう」と皆さんの成長していく姿に驚かされる場面が多くなりました。
 九年生になってからは、一層その思いが強くなりました。修学旅行、各部の地区大会、体育祭、文化祭、村民体育祭といった大きな行事はもちろん、日々の学校生活の中でも皆さんは、持ち前の笑顔と優しさ、団結力、バイタリティで、人数の少なさを補って余りある成果を上げ、名実共に飛島学園の最高学年として後輩があこがれ、目標とする存在になっていきました。それは、皆さんがどんなことにも真剣に精一杯取り組み、先生方や友達と力を合わせて困難を乗り越えてきたからです。
 そんな皆さんを私は誇りに思うとともに、このはなむけの言葉を贈ります。
 「最大の名誉は決して倒れないことではない。倒れるたびに起き上がることである」
 この言葉は、孔子(古代中国の思想家、哲学者、儒教の始祖)やオリヴァー・ゴールドスミス(十八世紀イギリスの詩人、小説家、劇作家)の名言として知られています。皆さんは、これから飛島学園を離れそれぞれの力で人生という大海を泳いでいかなければなりません。波が穏やかな日もあれば、荒波にもまれて苦しむこともあるでしょう。しかし、苦しいからと目標をあきらめてしまったり努力をやめてしまったりしたのでは、何も得ることはできません。苦しいことにぶつかってもあきらめず必死に努力をした人間だけが、その困難を乗り越え成果を手にすることができるということを皆さんは飛島学園で学んできたはずです。たとえ荒波に打ちのめされても何度でも立ち上がり、最後にはきっと荒波を乗り越えてすばらしい人生を切り拓いていってくれることと信じています。
 飛島中学校での三年間を含め、飛島学園のすばらしい環境の中で四年間を過ごしてきた皆さんは、この学園の礎を築いてくれた存在です。飛島学園で過ごした日々は、皆さんにとって大きな財産であり生涯にわたって誇りにできることでしょう。飛島学園はいつまでも皆さんを見守り、応援しています。自分を信じ、笑顔と努力を絶やさずに輝かしい未来に向かって歩んでいってください。
         <飛島学園新聞 平成26年3月5日号より>