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2・船井幸雄氏の人物像

公開日
2023/08/03
更新日
2023/08/03

船井幸雄の人間学


2・船井幸雄氏の人物像

 では、この人は一体どういう人なのか。教育界にはなじみのない方なので少し詳しく紹介しよう。1933年に生まれ、今年77歳。京都大学農学部を卒業され、産業心理研究所、日本マネジメント協会理事をへて、現在の会社を設立された。仕事は経営コンサルタントである。また、その経営コンサルタントのプロ集団を作り、一つの会社にして株式会社「船井総合研究所」の会長を務められた方である。この会社は、わが国でも有数の経営コンサルタントの会社だという。1988年に一部上場している。世界で経営コンサルタントの会社が株を公開しているのはこの会社だけである。それだけ経営ならびに経済界にとって有名な人である。特に流通業界には詳しい人でどうやったら売上げが上がるかについては神様みたいな人だそうだ。ほんのちょっとアドバイスするだけで売上げがかなり上がるというのだからすごい人である。現在は、会長を辞め、第一線から退いている。
 船井氏の理論はいまや企業経営論から始まり、人間論に移行し、現代社会のありかた論にまで広範囲にいたっているからである。つまり、単に一つの会社のもうけを考えるだけでなく、人間の使命を考え、しかも、これからの人類はどう生きるべきかというテーマにとりくんでいるからである。
 会長の頃は、仕事のかたわら、年間に講演を二百数十回以上もこなしていたという。数年前には、氏の講演では、会社の幹部が多かったそうだ。その後、女性が5割、また若い人が多く来たそうだ。それだけ船井氏の人聞の生き方に共鳴するという人が多いということである。船井幸雄氏が書いた本は二百冊はある。私は船井氏の本の殆どを買い求め読んだ。
 私が気に入っている本は、経営コンサルタントとしての本として例えば『船井流競争法』『ベイシック経営のすすめ』『船井流正攻法』『即時業績向上法』などがある。人間の生き方として『五輪の書』『上に立つ者の人間学』『人間の研究』『運を創る運を開く』がある。そのほか『エゴからエヴァへ』『百匹目の猿』という本がある。
 これでだいたい船井幸雄氏のイメージが分かっていただけたと思う。