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第8回 志水塾本大会 6 事後の奇跡

公開日
2010/02/05
更新日
2010/02/05

授業力アップ志水塾 過去の記事

第8回算数数学授業力アップセミナー(志水塾本大会) 6 
事後の奇跡が起こった。
報告のメール。

講演で、とても印象に残るよい授業は、年に一度しかないかもしれませんね。と話した。
これを受けての報告メールである。志水塾から帰ってのできごと。

「本日,1年に1回か2回ある授業、それが参りました。
 月,火曜日と練り上げ(複式で授業の自力解決と練り上げの場面がずれ)
でくすぶっていました。そこで,今日,3年を算数時に4年を国語。4年を算数時に3年を国語にして授業にのぞみました。
 3年生の重さのはかりを読む活動でした。はかりは右回りになっていること,1メモリ,中メモリ,大メモリの大きさの確認の後に問題を出しました。算数の一番苦手な子どもA君(算数の時間にはフリーズしていた子ども)が一番目に答えをいいましたが,間違えていました。
 そこで,私が
 「だれかヒントをくれない?」
 と言うと友だちが
 「小さいメモリ1つ分の大きさはいくらかな?」(すかさず板書)とヒント,
 「5グラムだ」とA君。
 他の子どもが
 「中くらいのメモリ1つ分の大きさはいくらかな?」(すかさず板書)
 つぎのヒントを発言しようと他の子どもが手を挙げている間に
 「分かった,625グラム!」とA君
 「すごい。よくわかったね。」まわりも「お〜。」とおどろきの声
 この後2問目,3問目と全員が前で図を使い言葉や式にしながら説明。
 最後の5問目,A君が
 「答えは分かるんだけど,説明ができないんだよね。」
 B君が
 「いいんだよ,こたえだけでもいいんだよ。」と愛のある一言。
 私は,涙がでそうになりました。
 A君は最後まで(全員)挙手しつづけました。

 なんと帰りは,メモリを読む宿題を自分でさきに終わらせて,私に下校前に見せにきました。全部,メモリの印のしかたがずれて,5グラム分違っていたので,めもりの大きさを確認し,いっしょに読むとすぐにできました。
 また,涙がでそうになりました。

 4年生の分数の授業もいつもと雰囲気が違い。「いや〜算数は楽しいね。」と男の子がつぶやいているのが聞こえてきました。しかし,
「ここが良くわからない。」というC子ちゃんの疑問を1回みんなで図や言葉で確認したぐらいだったことで,練習問題でつまずきがあり,
「1問ぐらいで子どもがわかったりできると思わないように。」という志水先生の言葉を授業後かみしめました。

 びっくりしました。志水式意味付け復唱法の持つ力に。いつもより声が2倍も3倍も元気で前向きでどんどん発言し,解釈を広げたり深めたりしていく子どもたち。声が波のように黒板に押し寄せてきました。これが本来こどもたちのもっている元気だと感じました。今まで,復唱法を型だけでやっていました。もちろん,今
日は,志水塾授業アップセミナーに参加したご褒美を神様が偶然与えられたのかもしれません。志水先生にお逢いすることができた幸せを感じると共に,まだまだ修業不足を感じる一日でした。もちろん,明日へのエネルギーが蓄えられました。
 本当に先生に出逢えたことを感謝いたします。」

鹿児島のMさんよりのお便りでした。
とてもリアルな映像が思い浮かびます。このような愛のある授業が好きです。特に子どもの愛の姿がよいですね。
Mさんは、模擬授業をする授業診断のとき、全くあがっていました。
それがこの報告です。
うまくなるヒントをつかんだのでしょうね。
頑張ってください。今後も。

志水塾に参加されたみなさん、鹿児島にエールを送りましょう。
ありがとうございました。
[志水廣の公式ホームページ]