発言の意味を知りたいですか?
- 公開日
- 2022/04/01
- 更新日
- 2022/04/01
算数・数学授業:志水メソッド総括 ○付け法、意味付け復唱法、音声計算、適用問題定着法など
意味付け復唱法は、単に「復唱」させることがねらいではない。
C1:これは平行四辺形です。
T:なるほど、いいこといったね。もう一度言って。(他の子どもにふる)
C2:これは平行四辺形です。
T:なるほど、いいこといったね。もう一度言って。(他の子どもにふる)
C3:これは平行四辺形です。
こんな授業をみた。上は悪い例である。
これは単なるリピート、つまり繰り返しているだけである。また、「受容」している感覚が弱い。さらに、子どもの意味が広がったかどうかである。同じ言葉が続くだけだから、意味も広がっていないし、深まっていない。
正しい例。
C1:これは平行四辺形です。
T:なるほど、平行四辺形なんだ。いいことに気がついたね。(子供の発言でキーワードを教師が復唱する)
T:C1さんはいいことに気がついたんだよ。わかるかな。(3秒、間をとりながら、子どもたちを見る。そこで、)もう一度言って。(他の子どもにふる)
C2:これは平行四辺形です。
ここから、意味を深めるための発問をする。
平行四辺形という言葉が、みんなの頭に残ったら、
T:そうだよね。平行四辺形だよね。ところで、平行四辺形ってどこで気がついたの?
C3:2組の辺が平行だからです。
C4:向かい合う2組の辺が平行だからです。
T:この図ではどこかな。
C5:こことここ。もう一つは、こことここです。(辺を指しながら)
C3,C4,C5のような展開があるのが正しい意味付け復唱法である。
いずれにしても、教師に子どもの発言の真意を明確にしようという意志がないと、無理矢理復唱法となる。
[志水 廣の公式ホームページ] 20.9.27