志水塾のめざすもの
- 公開日
- 2008/08/19
- 更新日
- 2008/08/19
授業力アップ志水塾 過去の記事
授業力アップ 志水塾のめざすもの
塾長 志水 廣
今時代は大きく変わろうとしています。
おそらく規制緩和という自由化の波が教育の世界にもやってきます。
自由化は個の伸長という点においては素晴らしいことですが,反面競争社会への突入でもあります。ルールのない競争社会は勝ち負けだけが優先される社会でもあります。お互いに切磋琢磨するという競争は必要ですが、勝ち負けだけで生き残るという社会は健全とはいえません。
従って、教育の世界は,伸び行く「個」を大切にするとともに,人間社会という「和」をめざした「個」を育てることでもあります。
よって,いかなる激動の事態がやってきても確固とした人間観,社会観に基づいた教育観を持つ教師の育成が求められます。
そのための「こころざし」をもった塾,それが志水塾です。
具体的には,教師の力量のアップをめざします。
言い換えると,授業力のアップです。
授業力とは,次の公式で表すことができます。
授業力={(教材把握力)×(子ども把握力)×(指導技術力)}×(精神エネルギー) 元気良さと受容・肯定からなる精神エネルギーのもとで,教材把握力,子ども把握力,指導技術力の三位一体の姿であります。
その姿を求めて,具体的に授業力を身につけてもらうのが志水塾であります。
当面は,指導技術力として「○つけ法」と「復唱法」を身につけてもらうことです。
この2つを選んだ理由は,この2つの技法を身につけていただければ,授業が大きく変わるからです。子どもが自ら考えるようになり,また教師と子どもとのコミュニケーションがうまくいくようになるからです。
○つけ法は,子どもの自力解決を促進し,教師の支援者としての役割をより一層明確にします。
復唱法は,子どもの理解の評価に,また教師と子どもどの相互のコミュニケーションの促進にもなります。さらに,子どもの言葉で算数・数学の授業を作ることにもつながります。
よって,○つけ法と復唱法の当面の普及をめらいとしています。
ただし,これらの技法は,すぐに身につくものではありません。意識して○つけ法や復唱法を実践して体と頭で感覚的に身につけていくことが必要です。
したがって,志水塾ではそれらの技法を習得する実践道場の役割をになっています。
専門職としてのプロのわざの向上をめざしています。話しを聞くだけの研修ではなく腕を磨く研鑽と言えるでしょう。
そのようなプロ教師が「こころざし」を持ってこそ,教育改革の原動力になるものと信じます。
当面は,○つけ法と復唱法の普及に専念しますが,最終的には志水流の授業理論の普及にあります。教材把握力や子ども把握力,さらには精神エネルギーの面の向上も図っていきたいと考えています。ただし,志水理論の支援であって強制ではありません。授業はその教師がもつ固有の空間だと考えるからです。
この塾は,塾に参加した塾生の向上もねらっていますが,また,志水塾のスタッフの養成もあわせて行い,各地の現職教育のリーダーを育てることもねらいとしています。
少しずつ口コミ的に志水塾を開講して,全国の教師および子どもたちのために動くことをめざします。
個と集団がともに活性化するような「共創社会」の実現のために「授業アップ:志水塾」が役立つことを願って行動を起こしていきたいと思います。
この塾は,教師たちによる教師のための塾であり,非営利団体であります。
皆様のご協力とご理解をお願い致します。