理論とノウハウ

主体的・対話的で深い学びを目指した「グループを活かした授業」(算数・数学)について紹介します。

中日新聞に掲載(2019年8月18日朝刊)

グループを活かした授業の理論と方法

グループを活かした授業の基本的な考え方

本稿で示す「グループを活かした授業」とは,協同学習の理念に基づき,グループによる相互作用を学習の中心に据え,グループを児童生徒にとっての「学習の拠点」として位置づけた授業です。
児童生徒はグループの仲間の考えを知り,自らの考えを表現し,グループでの対話を通して理解や思考を高めいきます。そしてグループ学習の成果を全体で交流し(全体交流),他グループの多様な見方や考え方に触れることで,自らの考えを見直し,さらに理解や思考を深めます。また,必要に応じて随時,全体からグループに戻り,グループでの対話を通して,新たに得た視点を基に考えを確かめたり,作り直したりします。このように,グループは児童生徒の理解や思考を高め続ける学習拠点として機能します。
グループを活かした授業を実践するには,児童生徒に協同の意識や協同のスキルを指導し,成員が関わり合うグループ学習となるための運営や話し合いの進め方を指導する必要があります。また,グループ学習として3つのパターンのグループ学習(協同解決型グループ学習,足場づくりのためのグループ学習,グループトーク)をその特性に応じて指導過程に位置付けることが効果的です。

 ■ ペア・グループ学習を支える意識,スキル,運営・進め方

 ペア・グループ学習では「みんなで学ぶ みんなが伸びる」という協同の意識を育てることが必要です。 指導が必要な協同のスキルには,社会的スキル(アイコンタクト,うなずき等),対話のスキル(まず聴く,確認・問いかけ・呼びかけ等),説明・聴くに関わるスキル等があります。また,グループ学習の運営は,司会役,発表役等を予め決めて運営する方法ではなく,役割設定・付与に依らずメンバー全員で行うことを原則とします。話し合いの進め方は,形式的な進め方ではなく,メンバーの状況や考えの多様に応じて話し合いを進めます。詳しくは「算数・数学 グループを活かした授業の手引き 第2章,第3章を読んでください。

 

 ■ 3つのパターンのグループ学習

   協同解決型グループ学習

 協同の活動をベースにしながら,グループで教科の教授方略に依り,問題を解決するグループ学習です。算数・数学は教授方略「練り上げ」に基づき,課題(問題)に対して,メンバーが自分の考えを提供し合い,理解共有し,比較検討等してよりよく解決していくグループ学習です。主に個人解決後に位置付けられます。

   足場づくりのためのグループ学習

 本時の問題を解決するために役立つ基礎基本となる知識・技能・考え方を理解するためのグループ学習です。
足場づくりのためのグループ学習を行い,問題解決に必要となる知識・技能・考え方の理解レベルを上げてから,問題の個人解決に取り組むようにします。

   グループトーク

 「~の事をグループで少し話し合ってごらん」などと,全体での話し合いの場からグループ学習に切り替えて,さらに全体に戻す教授方略です。グループトークはグループを活かしてメンバーの理解共有と理解促進が目的です。グループトークは短い時間行うようにします。

  詳しくは「算数・数学 グループを活かした授業の手引き」第3章を読んでください。


資料提供 算数・数学 グループを活かした授業の手引き
 -グループを学習の拠点とした授業の理論と方法-(2026年4月)

注)岡崎市の先生方は本稿のグループを「チーム」と読み替えてください。

全章 全頁(83頁)

「グループを活かした授業」の全体図

第1章 グループ学習の効果

第2章 学習意識 スキル

第3章 グループ学習の理論と方法

第4章 グループを活かした全体交流

第5章 グループを活かした算数・数学授業づくりの視点・工夫

第6章 グループ学習の評価 意識調査

グループ学習における児童生徒の目標設定・評価の方

 グループ学習に関わる目標設定(個人レベル,グループレベル)と評価の方法(個人の評価,グループ自己評価,グループ内相互評価)を示します。なお,この資料は「算数・数学 グループを活かした授業の手引き 第6章」と同じです。

グループ学習に対する児童生徒の認識等の調査の方法

 ループ学習に対する児童生徒の認識や動機づけ等の調査の方法(調査項目)と調査用紙(質問紙)を下に示します。なお,この資料は「算数・数学 グループを活かした授業の手引き 第6章」と同じです。

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