まず全員を動かす
- 公開日
- 2010/06/07
- 更新日
- 2010/06/07
授業ワンポイントアドバイス
授業で「分からない人は手を挙げて」というように、子どもに何らかの動きをさせることで評価をする場面がよくあります。子どもが手を挙げないので大丈夫だと思ったら、かなりの数の子どもが理解できていなかったということはよくあります。分かっていない子はなかなか自分ができないこと表明しづらいものです。そのため、動かなかったり、動くまでに時間がかかったりします。何か行動を起こさせるにはかなりのエネルギーが必要なのです。
そこで、こういうときは、まず全員を一斉に動かします。そのあと、分かった人はもとの状態に戻るように指示します。
「全員手を挙げて。挙がったね」
「では、分かった人は手を下して」
「全員一度立ってみよう」
「分かった人は席に座って」
このやり方ですと、最初の行動は全員同じ行動なので、無理なく動かせます。次の行動は、明確に意思表示できる子以外はすぐには動きません。はっきりと分かっていると言えない子は、しばらくしてから動き出します。このときの子どもの反応速度や動き方を見ることで学級全体の理解の状態がよくわかります。