子どもをつなげるために
- 公開日
- 2010/06/15
- 更新日
- 2010/06/15
仕事
昨日訪問した学校で、ある先生から国語の授業の相談を受けました。
授業研究のテーマが「つなぐ」ということなのですが、子ども同士をどうやってつなごうかという相談でした。
この先生は、「子どもが友だちの発言を受けて、自分の考えをつなげていく」ことが受け持っている子どもたちには難しいと感じていたようです。そこで、子ども同士のつながりは教師がつないでいくことから始めればよいことをお話しさせていただきました。
例えば、主人公の気持ちを読み取るという課題であれば、子どもに本文のどこでそう思ったかを聞きます。根拠を本文に求めることで、子どもと教材をつなぐのです。
このあと、子どもの根拠と子どもの意見で子ども同士をつなぎます。
「Aさんはこの表現から、○○と考えたんだけど、同じところに注目した人いる」
「じゃあBさんは、この表現からどう考えたか聞かせてくれる」
「○○です」
「Aさんどう思う」
「わたしと似ている」
「Cさんはどう考えた」
「○○です」
「この意見はどうかな」
「Aさん、Bさんとはちょっと違うね」
「では、Cさんと同じ意見の人はいるかな。注目した表現は違ってもいいよ」
「Dさんの考えを言ってくれるかな」
「○○です」
「なるほどCさんの意見と同じだね。どこの表現からそう考えたの」
「○○という表現です」
このように、根拠とその意見次々につなぐことで、自然に子ども同士がつながっていきます。こういう形でつながることを経験していくと、この先生が望むような「友だちの意見につなげて自分の意見を言う」子どもが育っていくと思います。