授業の進行を乱す子どもにどう対応する
- 公開日
- 2010/10/28
- 更新日
- 2010/10/28
授業ワンポイントアドバイス
授業中に教師や周りの気を引こうと声を出したり、ごそごそしたりする子どもがいます。無視をするとエスカレートするのでついつい教師はその子どもに関わってしまい、授業の流れが途切れたりします。このように授業の進行を乱す子どもにどのように対応すればよいのでしょうか。
子どもは教師の気を引きたいので、例え注意されても教師が関わってくれれば目的は達成されます。目的が達成されるので行動が強化されてしまいます。よい行動を取らないと目的が達成されないことを子どもに知らせることが大切です。
例えば、本人にわかるように指を口に当てて見せて静かにするように促します。それに気づいて子どもが口を閉じた瞬間に「あっ、静かにした。えらいね」とほめます。このようにして、子どもが静かにすればほめてくれることに気づけば、口に出してほめなくても目を合わせて笑顔で軽くうなずくだけで認めてもらえたとわかります。こうなれば授業の進行が乱されることはなくなります。子どもが静かにできるようになっても、ときどきはこの対応をして、静かにしていてもちゃんと見ているとメッセージを伝えるようにしておくことも大切です。
また、授業の内容にかかわることを言っているのであれば、
「いいこと言ったね。手を挙げてから言ってくれるかな」
「はい」
「じゃあ○○君、聞かせてくれる」
「・・・です」
「なるほど、いいこと言ってくれたね。ありがとう」
というように、正しい行動に矯正してからそれを認めるのです。
行動には目的があります。例え注意されても結果として目的が達成すれば子どもとしてはその行動は正しいのです。行動を変えるために注意をするのではなく、行動をよい方向に変化させて、その瞬間をとらえてほめるのです。ほめることでよい行動が強化されます。
授業の進行を乱す子どもは教師にとって悩みの種です。注意して行動を変えるのではなく、行動がよい方向に変わった瞬間にほめるという発想を持ってください。