やってきたことを無駄にさせない
- 公開日
- 2010/12/22
- 更新日
- 2014/10/11
授業ワンポイントアドバイス
予習など、事前に指示したことをやっていない子どもがかなりの数がいた時にどのように対処すればよいでしょうか。
一番いけないのは、やっていないことを前提に授業を進めてしまうことです。やってきた子は、せっかくやったことが無駄になってしまいます。やってこなかった子は結果として困りません。その結果、やってこない子が次第に増えてしまいます。
では、どうすればいいのでしょう。
例えば意味調べをやってくるように指示したとしましょう。
「Aさん。○○の意味を教えてくれる」
「やってきていません」
「こまったね。やってきた人に聞いてごらん。やってきた人助けてあげて」
「教えて」
「△△」
「Aさん、わかった」
「△△です」
「よかったね。教えてくれたBさんにお礼を言って」
「ありがとう」
やっていない子がいても、やってきたことを前提に進めます。その上で、やっていない子はやってきた子に助けてもらうようにします。そのとき、きちんと「ありがとう」と言わせるようにします。
やってきた子は、やってよかったと思います。やってこなかった子は友だちに助けられたことを意識できます。こうすることで、友だちとのかかわりができるようになります。また、自分がやってこないと友だちに助けてもらわなければいけないと感じると、次はやろうと思うようになります。
やってきたことを無駄にさせない。やらなかったことを他者と関わることにつなげる。このことを意識するようにしてほしいと思います。