噂話で考える
- 公開日
- 2015/04/15
- 更新日
- 2015/04/15
独り言
ある学校での噂話です。校長が新任の先生を校長室で怒鳴りつけたというのです。
新任が情報科の教師だったので、学校ホームページを担当するように校長が命じたところ、「できない」と答えたそうです。それに対して「命じられたことはやれ」と怒鳴って、その先生をホームページ担当にしたということです。
この話を聞いてどんなことを考えますか?
新任は、先生になったばかりで学校ホームページで何を発信してよいかもわからないのでできないと言ったのかもしれません。一方、校長は、単に書いた記事をアップするという技術的な作業を担当させたかっただけなのかもしれません。そうだとすれば、単にコミュニケーションの問題のようです。
そもそも、校長が学校ホームページの意味やその活用のことをわかっていないから新任に担当しろという無茶振りをしたのかもしれません。校長の学校ホームページの理解度の問題と考えることもできます。
いやいや、状況はどうであれ、新任に怒鳴るという威圧的な行為は校長として絶対やってはいけないことだ。校長のパワハラだと思うかもしれません。
私もこのようなことを考えたのですが、実際のところは軽々しく結論づけることはできません。噂話はあくまでも噂話の域を出ません。それよりも気になったのは、このことが噂話になって、他の先生が知っているということです。ことの真偽がわからないまま、「校長が新任の先生を怒鳴った」ということだけが校内に流布しているのが一番の問題なのです。噂話なのだからほっとけばいいという考えもありますが、先生方の校長に対する不信は残り続けるでしょう。これを拭い去るのは簡単ではないと思います。
個別の先生に対する指導は、オープンな場所で行われることはまずありません。当事者にしかわかりません。きちんとコミュニケーションがとれていないと思わぬ誤解が生じたり、それが歪んだ形で広がったりする危険性があります。この校長は、きちんと新任の先生に納得させることができていなかったので、このようなことになってしまったのでしょう。
私も、毎年多くの先生方に個別にアドバイスをします。きちんとコミュニケーションをとらないと思わぬ誤解を生んだり、信頼を失くしたりしてしまいます。このことの大切さを改めて気づかされた話しでした。