日記

介護現場での文章によるコミュニケーションの研修

公開日
2015/06/24
更新日
2015/06/24

仕事

介護関連の研修で講師を務めました。今回は文章での情報の伝達と共有を具体的に考えるものです。

情報の伝達にとって相手意識は欠かせない視点です。文章での伝達で注意をしなければいけないことは、多くの場合不特定の相手が読む可能性があるということです。家族あてに書いた文章でも、家族以外の方が目にすることもあります。本人が目にしてしまうこともあります。こういったことにも注意を払う必要があります。
業務上の伝達のための文章であれば、できるだけ簡潔に相手が必要とする情報とこちらが伝えるべき情報(重なることが多いはずです)を書く必要があります。介護の引き継ぎであれば、いつもと異なる状況、次の介護計画に必要な情報が中心となります。
今回は、こういった伝達のための文章を、具体例をもとに実習していただきました。
参加者の皆さんは、必要な情報をきちんと判断して文章を書くことができていました。日ごろからちゃんとやれていることがわかります。
また、介護の現場ではまだ手書きの紙ベースでのやりとりが多いのですが、利用者の家族への伝言は内容と同様に、字の書き方や文末の表現も大切になってきます。家族の方がその人のことをよく知らなければ、字がぞんざいですと介護もいい加減にやっているように思われてしまいます。上手な字である必要はありません。忙しいかもしれませんがていねいな字を書くことを心がけることが大切です。同様に文末もていねい語にするだけで、相手の印象が大きく変わります。

こういったことは、学校現場でも言えることです。学校では手書きの文書は減ってきました。だからこそ保護者に伝える文章は、内容がわかりやすいこと、表現がていねいであることが求められます。特に経験の少ない先生は、自分の書いた文章が相手にどう伝わるか意識しないと、誤解や行き違いをまねくことがあります。主任や管理職の先生にアドバイスをいただくようにするとよいでしょう。保護者との日ごろのコミュニケーションは学級通信や連絡帳といった文章によるものが多くなります。ここで受けた印象が、トラブルがあった時の保護者の行動に少なからず影響を与えることも知っておいてほしいと思います。

介護関連の研修を通じて、あらためて学校現場のことについて考える機会を得ています。このような機会を持てることに感謝です。