1年を振り返って(松井)
- 公開日
- 2018/03/29
- 更新日
- 2018/03/30
四方山話
初任者としての1年間を学級経営、授業、その他の3つの視点で振り返る。
4年生を担任したこの1年。学級経営では特に最初の3日間を意識してスタートした。学級開きでは「1.いじめを許さない、2.言葉を大切にする、3.失敗を怖がらずに挑戦する」という3つの大切にしたいことを伝え、事あるごとにこの3つの約束に立ち返って生活してきた。くどいくらい繰り返し話してきたが、そのおかげでブレずに1年過ごすことができたと考える。軸をもつこと、それを曲げずに継続すること(ときには見直しも必要だが)が、大切であるということを学んだ。
男女間の仲もよく、休み時間には可能な限り子どもたちと遊んだ。手を抜かず大人の力を見せることで、子どもたちとの関係も近すぎず遠すぎずの距離感を保つことができた。しかし、1年も終わりに近づくにつれ、ふとしたときに子どもたちとの距離感が近くなっていることを感じた。これは私自身の意識が少しずつ薄くなっていたことが大きな原因である。縦糸と横糸のバランスは気をつけていても難しい。私の場合、比較的横糸は張りやすいと感じたので、縦糸の張り方を課題にして2年目に臨みたい。
授業では毎日が失敗の連続。上手くいった授業が数時間あるかないかの1年だった。専門である算数の授業は自信をもって行えると思っていたが、子どもの発言やつまずに対応しきれず、自分の教材研究の浅さを実感することになった。唯一できたと思うことは「ものわかりの悪い教師」になること。子どもの発言にすぐに飛びつかないよう意識して授業を続けてきた。子どもから「算数の時間になると先生はいじわるだ」と言われたことがあったが、子どもをゆさぶろうとしてきたことがよく分かる子どもの発言。どの授業でも子どもをゆさぶれるよう、切り返しのパターンを増やしていきたいと思う。
図工や音楽など、子どもたちには申し訳なかったと思う授業が多い。算数以外の教科でも、少しずつ専門性を高めることが課題である。
ICT機器の活用にも挑戦した1年。2学期からは作成した教材をタブレットで操作し、スクリーンに映しながら授業を行ってきた。板書との併用ということで、まだまだ課題は残るが、視覚的な情報がいかに子どもたちに有効であるかということが分かった。大学でのデジタル教科書の研究が少し生かせた場面である。今年度の反省点を踏まえ、さらに活用していきたいと考える。
その他で今年度取り組んできたことは、学級通信の発行である。週に1回のペースで45枚の通信を発行してきた。決して多い枚数ではないが、定期的に子どもたちのがんばっている姿や、授業の紹介、時事的な内容、担任の思いなどを発信。子どもたちだけでなく保護者の方にも情報を発信することができた。「毎週楽しみにしています」という声も多くいただき、保護者の方との話題も増えた。特に保護者の方と話すのに緊張していた1学期は、学級通信の話題が自分を助けることになった。正直発行するのが負担になった時期もある。しかし、通信がなかったら保護者の方との信頼関係もここまで強くならなかったと思う。45枚の通信が無事に1年をやり遂げるための支えになったことは間違いない。
自分のブログでの振り返りも、1年間継続することができた。本当に継続することの難しさを感じる毎日。でもこの記録は必ずや自分の財産になる。来年度もできたこと、学んだこと、反省点や課題を記録し、自分の成長につなげていきたい。
いろいろなことがあっという間に過ぎ去った1年目。教員になってよかったと思えた幸せな1年間だった。(松井)
※写真は2017年2月19日愛される学校づくりフォーラムから