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船井幸雄の人間学から見た教育のあり方

公開日
2023/07/14
更新日
2023/07/14

船井幸雄の人間学

 ◆人間の能力は無限である

 船井幸雄氏は今年相次いで,単著をだされました。その第一は,6月に「百匹目の猿」(サンマーク出版」,7月に「エバァへの道」(PHP研究所)です。
 第一の「百匹目の猿」に教育について述べられている所が多いので,この本の中から取り上げてみましょう。
 「人の知的能力、人間性などいくら引っ張り出してても枯渇することがありません。きたえればきたえるほど豊じょうになります。他の資源と異なり有限ということがありません。人の器にはくめども尽きぬ能力が眠っているのです。」
 この3行と船井氏の人間の能力に対する基本的な態度です。つまり,人間は無限の資源を持っている,と言っているわけです。教師にとってこの言葉を信じるかいなかで教育の方向が変わってきます。
「あの子どもは,どうせこの程度だから」「いくら支援しても変わらないから,この程度でいいや」などど考えてはいませんか。上の発言をする教師は,能力の無限性を信じていないと思われます。「そんなこと言われるけれど,あの子どもはこのような思考しかしないではないか」と反論されることがあります。
 でも,私はそれは子どもの能力が眠っているからだととらえます。