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L字型の面積の実践の報告 2

公開日
2014/09/11
更新日
2014/09/11

授業のユニバーサルデザイン

L字型の面積の実践の報告2である。

先週の実践の反省に基づき、再度、福岡で示範授業をさせていただいた。
今回は、満足のいくものであった。

上の板書にあるように、子どもの言葉を引き出すことができた。
子ども達はよく考えていた。
机間指導でどの子もできるようにした。
だから、子どもの言葉を引き出すことができたと思う。
言えることは、
確かな見通しと自力解決の保証である。この保証がなかなかうまくいかない。
つまり、このL字型の面積の問題は、あまりにもステップが多すぎるである。

例えば、
1.面積はかけ算と覚えている。だから、2つの長方形を求めたあと、その面積の数値をまたかける。
2.面積はかけ算の式が一つと覚えている子ども。式が一つで止まっている。あるいは、一つの式だけの公式を作ろうとしている。
3.長方形の2つの式のあと、立ち止まっている。合わせるという発想がない。
4..面積と長さを足そうとしている。
5.全ての辺の長さをかけようとしている。
6.必要な辺を決められない。
7.必要な辺の長さが何cmかがわからない。
8.多様な発想で求めることができる。
これらの「ずれ」が自力解決を困難にさせている。

そこで、私の作戦は、多様な発想は認めつつも、まず1つの考え方で解いてみようということである。具体的に言えば、縦に切って長方形の面積を求めて合わせる方法だけにしぼって机間指導した。それでも、一人の子ども(X児)がなかなか解決できなかった。今度は、この子どもへの指導をしつつ、他の子どもには、横に切って長方形の面積を求めさせることを指示した。
これによって、その子(X児)に指導してできるようにさせることができた。
それから、縦に切る方法を発表させ、次に横に切る方法を発表させた。
最後に、全体引く部分について考えさせた。
このとき、ヒントを言わせつつ解かせた。
このヒントは導入部分でずれた子どもの考えを生かすことができた。
すると、先ほど指導した子ども(X児)がなんと、42−6=36と書いたのであった。
これを取り上げて、2×3の式を埋めた。

結果的に、どの子も生かす授業を作ることができた。

授業の途中はハラハラドキドキの連続である。

今回の授業をつくるに当たって、京都の御牧小学校の授業を参考にさせていただいた。お礼申し上げる。

前回の授業から学び、今回の授業からさらに学ぶことが多かった。
ありがとうございました。