大学日記

7月25日(土)13:30より第4回セミナーを実施しました。

公開日
2026/08/08
更新日
2026/08/08

社会連携

7月25日(土) 13:30~15:30に、201教室において実施しました。

 コメンテーターとして当研究所フェロー後藤孝文先生をお迎えし、小牧市立桃陵中学校 加藤俊輔先生の3年社会「現代の日本と私たち」の授業を通して「学び合う学びの質を高める~桃陵中学校の取り組みを通して~」をテーマに行いました。

 今回は、12名の申し込みをいただき、講師を含め14名の方により学び合いを深めることができました。


本日の予定

第1部 学校づくり・授業に学ぶ

 1.桃陵中学校の取り組み

 2.授業提案 3年社会「現代の日本と私たち」

 3.ビデオ視聴

   - 休憩 -

第2部 参加者のリフレクションに学ぶ

 4.参加者のリフレクション

 5.コメンテーター・授業者の振り返り


第1部 学校づくり・授業に学ぶ

< ◎ファシリテーター後藤先生 ●参加者 〇加藤先生 ■丹羽先生 >

◎ 加藤先生にはご無理を言いました。授業研究会ではなく、加藤先生の普段の授業を見ていただいて、いろいろ学び合いたいと思います。したがって、指導案等々について付けてはありませんが、お許しいただきたいと思います。

 教務主任の丹羽先生から桃陵中の研究についてお話しいただきたいと思います。

1.桃陵中学校の取り組み

■ 昨年度は私の授業を先生方に見ていただいて、いろいろご示唆いただきましたが、今日は教務主任という立場で、本校の佐々木先生と一緒に、加藤先生の応援に来ました、よろしくお願いします。後藤先生の配布資料のキーワードに「不易と流行」というのがありますが、本校の取り組みは特に何か新しいことをやっているわけではなくて、私としてはこの不易の部分を大事にしたいなと思っております。

新学期、異動の先生も多いですし、他地区から転入の先生も多いので、やっぱり原点を大事にし、ごく普通のことを取り組んでいます。

自分の原点は、「学び合う学びの理念」の再確認と、「同僚性の再構築」だと思っています。本校の研究テーマは下記のとおりです。私としては4つのを柱で、原点に立ち返っていきたいなというふうに思っています。上の2つのが理念の再確認、下の2つのが同僚性の再構築ということでやっております。

理念の確認

 学び合う学び研究部(授業について語る会)      授業研修通心

 <研究テーマ> 自ら考え、仲間を認め合い、学びに夢中になる生徒の育成

 授業観察シート・個人研究テーマ           研究協議会で身につけたい力

 4月に「学び合う学び」の研修会を私の方でさせていただいて、「学び合う学びとは、こういうことなんだね」とか「こういうふうにやっていかなきゃいけないのだね」ということを再確認しました。そして、授業を公開する意識の向上とか、その理念の再確認のために、定期的に「通心」を出して、先生方と理念の共有とか、授業を公開のフィードバックとかをやっております。そして、同僚性の構築ということで、授業参観には、「狙い」と「授業者の思い」を載せた参観シートを全員が使って授業に臨むということ。そして、今年度、後藤先生からご示唆いただいて、個人の研究テーマを設けて、一年間やっていく。そして、授業を見合う週間では、これを提示して、その先生の授業の良さとか、リスペクトですね。こういうことを教室でやっているのだということも確認をしながらやっています。

 研究協議会は、子どもたちの学びの事実を共有していますが、研究協議会で私たちがどういった力をつけなきゃいけないかということも、今年度、再確認をしました。少しずつ授業の生徒を見る力というのが高まっているかなと思います。本当にごくごく原点のことを本当に大事にしながら、取り組んでいるところです。

 「流行」のところで言いますと、今回、先生方に見ていただいた授業で、特にICTの活用について校内で学んでいるのが現状です。私自身もこの授業を見て学んだことが多いですが、本セミナーで、先生方からいただくご意見から、さらに学んでいきたいなと思います。本日はよろしくお願いいたします。


2.授業提案 3年社会「現代の日本と私たち」

◎ はい、ありがとうございました。そしたら加藤先生から、授業の願いとか、普段心がけていらっしゃることについて説明をお願いします。

〇 加藤と申します。この授業は、 3年生の社会の高度経済成長、歴史の授業になります。狙いは「高度経済成長を通して日本はどう変わったのか」と「現代と比較して、昭和と令和の考え方の違い」を多面的に感じ取ってほしいと授業を展開しています。子どもたちは、一年生から自分が社会の授業を持たせていただき「3年生終わった時に、自分のお家の人とニュースの内容で議論できるようにする」を最終目標にして取り組んできました。そのために、資料の活用とリアクションに力を入れてきたつもりです。

 資料については、教科書と資料集に載っているものをタブレットで送ることによって、教科書・資料集にたくさんある資料を焦点化するっていうのを目的にやっています。果たしてそれがいいのか悪いのかはずっと3年間悩みながらやっているところです。この場でご示唆いただければなと思っています。また資料をもとに子どもたちが考える授業を心がけていますが、子どもたちがその視点で語れているかも見ていただければ幸いです。今日もよろしくお願いいたします。

◎ ありがとうございました。早速ビデオを見ていただきますけれども、今お話があったように、資料の提示の仕方、タブレットの使い方というのも一つの視点としてご覧いただきたいと思います。よろしくお願いします。


3.ビデオ視聴


   - 休憩 -


第2部 参加者のリフレクションに学ぶ

4.参加者のリフレクション

 < ◎ファシリテーター後藤先生 ●参加者 〇加藤先生 >

◎ グループで授業の感想などについてお話しください。

 ― グループで共有 ―

◎ では、全体で共有します。Aグループの方からどなたか、お願いします。

● 僕の勤務が今小学校なので、なかなかこの一時間の中にも経済発展の良いところ、悪いところ、そして終わりのところですよね。という流れを一時間で行くっていうのが、すごいペースが早いと思いました。子どもたちの中でも、やっぱり個々にその知識力、基盤が違うところがあって、「これってどういうこと」と尋ねるというのは、結構グループ間で出ていました。全体でね、そういうところの、小学校的にはよく分かんないけど、みんなどうなのって書いてやっちゃうのですけど、小学校ならどうなのだろうなと思いながら思いました。やっぱり現代っ子のたちなので、「日本のために頑張る社員に対して、やっぱ身を削るのが嫌だ」という結論になっています。じゃあどうしたらいいのかなっていうところに最後に行きたいかと先生は思ったんですけど、そこはなんか、これから社会を担うのは自分たちだという価値だというところがあると思ったということです。ありがとうございます。

◎ ありがとうございます。真ん中のグループの中にお願いします。

● あの、ここで今日も話したことですけど、とにかく最近見せていただいた授業の中で、一番タブレットが気にならない授業を見せてもらいました。ここのところ見ている授業は、もうずっとタブレット使う。触って、何か作って、入力して、そういう授業がすごく多かったんですが、僕たちはこのタブレットはあくまで資料提示の一つの道具であり、それを読み込んだり観察したりして、その気づきを対話でお互いに学んでいく姿が、本来だなと思って見ていました。タブレットが気になっている学校は、タブレットを使って、やっぱり決められた時間の中で成果物を作ろうとするのです。レポートみたいなものを作って、結局、対話じゃなくて、作ったものをもとに発表しているという感じで、全然お互いながら学びがあんまり生まれない。でもこの教室では対話しながら、「え、そうなのそういうことなの」と互いに学んでいます。このグループの対話を見るだけでも、ものすごくよくわかる。こういう授業が作れる加藤先生はすごい。加藤先生が最初に言われた、家でもそのニュースが議論できるような子どもたちに成長させたい。まさにその感じが3年かけて作られているなということで、今の政治家みたいな人もいました。このBの2番の子なんかは、なかなか本質をついていると思って、 101番のところでの発言は、一見極端、極論言っているように思うんだけど、要は昭和の時代のあのやり方で、もう一回成長を望むとしたら、今は無理なのだっていうことを言っている。123番のところでは、そうじゃなくて、ちゃんと技術を開発している今のやり方を求めることで、今の高度成長が必ず可能だということを含んだようなことを言っている。すごく視点がちゃんとしている子だなと。この発言に対して、周りの子が茶化しながらも認めている学びのあるクラスだなと思っているわけです。

◎ はい。ありがとうございます。

● 私自身は授業を見させていただいていて、 iPad も含めて授業の方がそれぞれ考える時間、共有の場面などがはっきりしていて、子どもたちもしっかりそれが浸透されていって、あの先生と学びが保証されるような授業だったなと思いました。先ほどの話題に出ましたが、加藤先生が中学校3年間の中で目指されている、「ニュースで議論をする」という部分に関して、子どもたちがA2さんがとか。「これを気になったから調べてみて」という話がちらこら見られたので、子どもたちが日々社会に関わるようなことに関心を持って生活しているのかなというふうに思いました。このグループの中で話題になったのは118番のところで、ちょっと声が小さかった、少しシャイな生徒に先生がケアをされていた。そういった温かい学級経営があった。 iPadを子どもたちが各々見ながら話していたので、「今、この資料見ているのだけど」といいながら、 iPadを中央に置くような子がいると、どの資料を見ていて学びが焦点化すると感じました。ありがとうございました。

◎ ありがとうございます。では、 2周目。2周目です。

● 家でもニュースを話題にするところで、いろんな視点から子どもたちが意見を聞いて、面白かった。高市総理のことも出たし、美顔ステージ、美顔だとか、すごいなって思います。2つあって、 1つ目は先生のパソコンのところで、92の先生の発話がジャンプの課題なのかなって思って聞いていました。「高度経済成長が日本にもたらしたのは何だろう」から始まって、いろんな発言が出て、「じゃあ、現在の日本でやろうと思ったらできるのか」なので、その辺どうだったのかなっていうことも聞きたいなと思いました。 2つ目が、やっぱりB2の発言はすごく着目をしていて、私は、さっきの方の話を聴き、なるほど、そういうふうに捉えればいいのだなと感じました。逆に私、 123で、この人は一体何を言いたいのかなって。最後の「技術開発して売って商売するというやり方」が現実。そこはすごくわからなかったのです。じゃあ武器を売ったっていいのかとか、その辺がどうなのかなって。できればこの辺のことに他の子たちが食いついて、「でもでも」というような良い意見があるといい。だから全体、グループの中ではすごくつながってきたので、これが今度全体の中でも他の子の意見を聞いて、「そこにつなげて、でもそれって」とか、「なるほどなって」いうのがもっとできると思いました。そのためには、「どの資料からこう感じたか」というところがもう少し全体で出せると、もっと考えが深まっていくのか思いました。ありがとうございます。

◎ 次の方、お願いします。

● あの先ほど言っていただいたのですけど、さっきから出ているB2の子は、ちょっと能率社員にこだわりがこの子があるのかなと思いつつも、この子がB1 、 B3 、 B4の子にグループの中で、この子の影響というか、あの効果がどういうふうに出てたかなっていうのは、ビデオでは読み取れなかったのですが、どうだったのか。一番リアクションが、どうしても資料が多くて拡散気味になるのですけれど、先生も一生懸命つないでいると思いました。だれだれさんと思うというのは、ちゃんと先生がつかんでやってみえたなと思って、すごく感心しながら見ていました。

◎ 子どもの動きということで中心に話していただきました。さっきジャンプの課題かどうかっていう話が出ていましたけど、それはまた、ご本人に、一番、最後にお聞きしたいと思います。今の視点につなげていただいても結構です。どうぞ。

● B以外の子は意外と感覚的に話をしているなっていうところがあって、資料をせっかく先生が提示されているのだけれども、うまく読み込めてない子もたくさんいたのかなって、それは、ちょっと気になりました。 26番のところ、「国民総生産が上がったのに対して、なんで経済成長率が下がったのか」すごくこれいいですよね。ここがグラフの読み方が間違っている、読めてないのでちょっとおかしくなっちゃったのかなと。あとそれと同じように先生が途中で「グラフ見づらいのだけれど」と言ったところの見づらいももちろんあるのだけども、やっぱり資料を読み込む力っていうのはなかなか難しいことです。私自身もなかなか資料を見て勘違いすることが多いので、子どもたちにとっても難しいことだと感じました。あと、さっきお話もしましたけど、発表するって意外と、先生方がどう捉えられるかということを考えながら自分で言葉を選ぶ、これが発表だと思うのです。どうしても成果物を作って発表するという機会を多く持つと、そういう人たちが増えてしまう。私は短大や大学で教えているのですけれども、「なんとかです」といって、自分の気持ちを形にしてポッと渡されちゃうと、そこからはなかなか学びが進まないことがあります。どんな時でも対話ができるような、形が取れるような子に育っていくといいなと思います。今こんな授業をされていたら、その子たちが大学生になったらきっと違った形になっていくのだろうなという。

◎ ちょっとワクワクしながら感じました。ありがとうございました。では、お願いします。

● 加藤先生と同じ中学校で、同じ学年を担任しています。もちろんクラスでもこんな感じだったかなと思いながら見させてもらいました。いろんな先生方から言っていただけるように、「読めてない」とか「感覚で喋っている」とか、どこの情報、浅い子もいっぱいいます。学年として2学期からちゃんとしてやらないと、こんなままで卒業させていくわけにはいかないと思いながら見ていました。たくさん出て、なんかいい授業だったな思いになりがちなのですけれど、やっぱり今日いろんな先生に客観的にいろんな先生に見ていただいて、ご意見いただく機会を得て、ああそうだなっていう。結果、こう何が残ったかというか、課題何だったかとか、何が学びだったかって言われることになる。表面的なことに満足しちゃいけないなと、ちょっと危機感というか。「加藤、頑張れ」のつもりが、ちょっと、やらないとあかんと思いました。

◎ さきほど、タブレットの使い方について林先生がはじめにおっしゃったのですけれども、一番自然な形で使っているという風に言っていただきました。けれども、どう資料を与えていくのか、悩んでいらっしゃるかと思いました。今後、この件について少しお話ししていただきたいと思います。タブレットの使い方はどうであったのか、あるいはこういう使い方、何が良かったとか、アドバイスなりかおっしゃっていただけるといいと思います。社会のオーソリティーから、いかがでしょうか。

● タブレットで資料を見ながらも教科書を見みたりとか、 AIを使わずに考えてみようとか、通常のAIも聞いてみたりしているのだなっていうのが、日常の授業でわかったのですけれど、違和感がないっていうのはその辺なのかなって思いました。先ほど細かいところまで見なくちゃいけないっておっしゃったのですけれど、中学校3年生ですし、このテーマが「高度経済成長が現在にできるのだろうか」がテーマなので、そこをメインに持っていくと、細かいところは省いて、後半のB2の子みたいな発言ができるといいかなと思いました。資料をもとに、本当の高度経済成長のことをもとに、自分が関係しているのではなく、空中戦でもなくて、 B2の子みたいに猛烈社員らしい資料を基に喋っていくことができるとよかったかなと思いました。あれだけ喋れても、考える生徒が育っていればいいかなとも思いました。

◎ 結構深いところで学んでいる子が多いなと思いました。

● 皆さん、おっしゃる通りで、ニュースをもとに考えさせたいという加藤先生の思いが、子どもの発言に色濃く出ていました。B2の最後の発言は、最近、日本の防衛大臣が語っているような内容を思い起こさせる内容が出ていますので、そういった情報は家庭で話題になっているから集めているかなと感じます。AIに聞きますと、すぐに答えを導き出します。生徒もすぐ飛びつきます。答えは出てくるのですが、答えの拠り所がどういうところにあるのかを求めて考えるためにタブレットを使う。どこに根拠があるのかを明確にすることが必要です。今回は資料をデジタルの中で配布し、拡大して使っていました。社会科の資料を根拠に、社会科学的に思考をさせることに多くの時間を割く必要があります。

 関わり合いがあり、学び合いがかなり素敵なクラスでしたが、かなり能力差があるなと感じました。ある子は、イラン革命のお話をすると、かわいそうで終わってしまう。ただ、「バブルって何」という問いのイメージがもてない。そして、そのまんま授業が進む状況でした。その辺をどうするかを考えさせられました。

◎ 次、お願いします。

● 加藤先生は、子どもたちが、社会事象というか、世の中の動きの関心を持つとかで、今後やっていきたいという思いは、子供の中で浸透しているかなと感じます。だから見せるというか、いっぱいあるのですね。今日のタブレットは、やっぱり資料を見ることで使っています。他の学校では、結構、学びのまとめ、振り返りながらタブレットでいろいろまとめさせています。資料をタブレットで見せる、ただその時に、誰がどんなことを見ているか実際わからない。グループにした時に、みんな自分のタブレットを見ながら喋っていて、せっかく顔と顔を合わせながら、目を見て喋る場面で、下を見ながらしゃべるとか。せっかくだったら、タブレットは資料を見る視点で使っていいけど、対話し始めた時には、そこから少し離れていると思う。その時に、「ここを見てこう思うよ」というような形でのタブレットを見せながら話す。そういうような使い方をしてくれると、誰かどこの資料を見て喋っているのが明確になってくる。次の話がまたできやすい。関連をつなげていくということが必要になっているなという感じがするので、そのタブレットをお互いに、自分の見ているものを見せながら、そういうことで、結構、使いやすいのではないかというふうに思っています。

◎ そういう示し方か、やりたい学び方の一つですね。

● 4人がそれぞれ同じ資料を見ているんじゃなくて、タブレットも一個だけ見せて、それをみんなで見ながらだと指さしながら、ええ、まあ二人に一つでもいいから、そうやっていくと、あのお互い対応がしやすくなってくるということがあります。適当に必要ないかもしれないけど、使い始めの頃はやっぱり、一人一台、もちろん二人に使えた方がいいかもしれないという考えです。

◎ ありがとうございました。

● Bの意見を出して、 101 、 123になっていくと、よろしいかなって思います。でも、もしかしたらB2には、この授業ではなく、もうすでにそれが思考の中にあって、どこでこれを学んだかがわかる証拠が出てこないので、さっきのタブレットを共有しているとかで、「資料でここだよ」と言って共有することをさせていただきました。14番で先生が発言した「どういう動きの生活に何がもたらしたのか」というのを今日は考えて、興味の必要だと思うのです。その時に資料を配られたのは、もしかしたらこれ、「高度経済成長の生活の様子を調べよう」じゃないですかね。もたらした考えはしてなくて、「白黒テレビが減った」とか、そういうことが書いてあって、高度経済成長の社会の様子についてずっと話し合って、今の日本に、我々日本人の生活に何をもたらしたのかというと、その次の質問が60で、「よくわからないことがありませんか」と言ったので、ちょっとまた公害の話になるので、そこにも高度経済政策のステップです。次にトランプが出てきたのですね。87 。ちょっとそのトランプの87の車っぽい話と、ちょっと繋がらなくなってね、最終的な学習目標は、 B2がなんかすごいちゃんと立てましたという意見を言ってくださったのですけど、先生の発言をたどっていた時に、最初の目標がどこで終結したのかなというところが、 B2の101はそういう答えになって、 B2はそういうふうに答えているんですけど、他の子が多くまでそれを今の日本に、最初はもうもたらしたっていうところの答えとして多くの子どもたちがここまでそれを認識できたかなということで、私が考えるとまずは高度成長時の生活をガーっと調べて、次に日本人の生活にもたらしたものっていうのかな、段階的にいったのかなと、ちょっと考えながらみておりました。まあ、そういう面もありますけれども、これだけ学び合いができた中学校の社会は、私の60年前の授業に比べれば、すばらしい。こんな風に自ら学ぶ姿というのは、本当に今の子は幸せだなというのを見せてくれました。ありがとうございます。

◎ ありがとうございます。今の先生の教師と発問の流れというか、一つの授業の流れというところは大事なことだと思います。ありがとうございました。

● えっと、なかなか難しい授業、難しいのだよね。だいたい親世代もバブル崩壊後の人たちですね。だから、高度経済成長っていうのが、あんまり実感できないと思うのですよね。親さんもそういうことだから、経済成長っていうのは、本当はどういうものなのかっていうイメージは多分ないと思います。ないのだけど、こういうものを、戦後の日本の大事な側面だよねっていうことで、例えば、教科書ですよね、これ多分。今日、まあ数時間でやる授業の中身です。これでも結構いろんなことがありますよね。で、なぜ今日は高度経済成長かっていうのは、この右上の資料⑥ 、日本の国民総生産GNPの推移っていうやつで、真ん中に線が引いてあって、これが左側の高度経済成長の時代であって、右側はバブル崩壊以降の成長がものすごく少ない、停滞と言ってもいいぐらいのものになっているっていうことだと思うのだけど、それでその左側の部分を今日は取り上げようということなのですね。だからその途中で先生が、30分のところで、「高度経済成長を現在の日本でもやろうと思ったらできるか」というのを出したのだよね。で、これの受け止め方が子どもによっては様々で、今やるためにはこうだっていうのはあるのだけれど、多分先生はそれを考えるときに、今とは余りにも違いがあるから、こういうことで難しいなら難しい、可能なら可能だっていうので、この経済成長の時代と今とを比べてどう言えるかっていうようなことを多分先生は求めていたと思うのだよね。でも、子どもはいろいろだよね。成長するためこうしたらいい、という風に考えた子もいるし。多分、先生はそれを考えることが、今日の時間をもう一つ深掘りすることになるという意味で言われたと思いますが、それが必ずしもみんなに入っているかどうか。

 それからもう一つの問題として、グループの中でどういう学び合いが行われとったかっていうことがすごく大事です。それがもう一つあってもよかったのかなと。要するに、分かる子は分かるけれど、分からない子はそのままみたいな側面が多少は見えたので、それはちょっと気になった。それは一つには、資料でというのが他の3人はわかっているのかということ。立てているタブレットを平らにして、「この資料なのだけどね」とか言ってやれば、「分からんことは分からん」とかいうのが出てきた気がします。みんなが分かるという評価ではないのでけれど、この子はこう思っているとか、この子はこういうことで分からんと言っているのだ、というのを理解し合うのがすごく大事なところだから。そういう意味で言うと、何をもとにしてこういうことを言っているのかなというのは、少なくとも他の3人も分かってほしいなと思いました。

◎ ありがとうございました。タブレットの使い方から、そのタブレットを具体的に、どこでどういう資料をもとにして今話をしているのかというようなことを少しはっきりさせるということを、教えていただいたと思います。


5.コメンテーター・授業者の振り返り

◎ では、まとめにはなりませんけれど、話をさせていただきます。加藤先生はその都度考える視点をなされておられましたし、グループに戻しても随分何回も何回もあったので、子どもたちに考えるという視点を与えていたのは良かったなと思います。一方で、タブレットを使った場合のメリット、デメリットです。資料がたくさんあるから、特に先生が選ばれた資料なので、短時間のうちに資料として提出できる反面、中には見えづらくてもバッと広げてやれば大きく見えるわけです。それから僕が感心したのは、タブレットに頼らず考えさせる時間を与えるということで、手書きの振り返りも良かったと思うのです。子どもたちのノートに気づいたところを書いている女の子が一人いました。対話が全部空中戦になってしまっているところがあるので、気づいたところを言葉で表して書くとか、メモをつけるとか、そういうものがあっていいのかなと思いました。資料から言うと、どの資料からそれがわかったのかというのは、根拠ですね。この資料からこういうところがわかる。3番目の深い学びということの中でも、あの子たちならばグループの中で非常に自然に話ができておったので、B2のことでも、今の意見だけど、「今の話ちょっとおかしいよ」とか「いいよ」とか、自然に話ができると思うのですよね。全体で、グループの中で自然に話ができているのと同じようにして、全体でも話がどんどん声をかけてあげることができたら、もっと違う展開になったのではと思いました。最後に28のTで先生が、教室の後ろの方のグループに話が滞っていたのでアドバイスするのに、「今の時代につながることはない?」ということを発言されていました。よく考えてみると、「高度経済成長が日本にもたらしたものは?」それは、「今につながっているものは何か?」というと、言葉にはすごくわかりやすい発問になるじゃないですか。そういう言葉でもいいと思うし、それが足場がけということかどうかわからないけれども、授業では気づかなかったのですが、授業記録を書いているときに、あ、これはいい発問だなと思いました。そういう言葉のニュアンスの違いで、流れも視点も一言で変わっていくのかなということを思いました。授業そのものは、あっという間に50分過ぎるような楽しい授業であったのかなと思いました。

 最後に、「不易と学び」と大きな言い方をしましたけれども、今、次期学習指導要領を一生懸命考えておられているのですが、僕は学び合う学びというのは、学習指導要領がどういうふうに変わろうか、先生方も一緒だと思いますが、今後も変わらない理念かなと思います。子どもたち同士がつながり合うということが一番大事なのかなと思います。教科がそれぞれの持っている本質を追究するというのも大事なことです。佐藤学さんが「探求は一人じゃできない」と言われたのを覚えているのですが、その通りだと思います。

 だからジャンプのある学び、展開を考えるというのは、これも大事なことで、人間同士のつながりと同時に、知識をつなげて深い学びにしていくというのは、人の意見を聞いて、新しいアイデアが生まれて、深まっていくということなので、結局、人との「つながり」であると同時に知識の「つながり」というのは深い学びを導いているということだと思います。

 もう一つは、リフレクション、省察、振り返るということがやっぱり大事なのかな。石井順治先生に指導いただいているときに、同じ10年経験の先生が2人おって、片方はとても授業の上手な先生、片方は相変わらず昔ながらの先生。「後藤先生、何が違うと思う」と言われ、「それは資質か能力ですか」と言ったのですけれども、一言「どれだけ自分の授業を振り返っているか」に尽きると言われたのです。その通りだなと思いました。

 一方で、変わっていったことは、タブレットやAIが入って授業が一変したことです。対応はやっぱりなかなか難しい。でも、僕は今、情報活用能力という中でも情報モラルがめちゃめちゃ大事だと思うのです。昔、学習基盤というのは3つある、情報活用能力と言語能力と問題解決能力だと覚えていたのですけれども、問題解決能力は、次期学習指導要領を見ると全部に関わるのであえて取り上げないようです。言語能力には、思い出があって一色中学校の理科の研究発表を見に行った時、A3一枚に振り返りをひたすら書かせている。それをすごく思い出します。もう一つ思い出すことは、平成20年の改訂の根拠がPISAショック。あれで数値が下がって大騒ぎしたわけですよね。その時に何が足らないかというと、思考力、表現力が足らない。それを補うためには、言語能力を培えば、それは全部頭を使うことになるので、思考力も上がるはずだ。だから言語能力が大事だということを国が言っていたのを覚えているのです。今、こういう時代だからこそ絶対に大事にしなくてはならないのは言語能力だと思います。だから、振り返りを文字で書くとか、加藤先生がおっしゃった「AIを除いて自分たちで考える」というところがとても良かったなと思っています。言語能力を大事にしたいし、私は理科だからどうしても五感が基本だと思っています。佐藤学さんは名古屋大会で、「子供の学びを省察して探究し続けなければならない」と言われました。デジタルの課題に結論はないので、タブレットの時代が続く限りは、常にこういうことを探究し続けなくてはいけないよということを言われています。

 「深い学びの実相」というのが論点整理に出ています。よく分かりませんが、深い学びというのは、まだまだ不十分だから、もっと頑張れということだと思います。その論点整理をしている座長が、見方のことを「目の付けどころ」、考え方のことを「発想の仕方」と書いてあったので付け加えました。結局、一生使える、学校を離れても学んだことが活用できるということを言っていると思います。「深く」については、これからも取り組んでいかなくてはなりません。

 最後に、最近読んだもので、「 AIのトリセツ」という本が面白かったので紹介します。 2時間弱でパッと読みました。著者は黒川伊保子さんという人で、 AIは知の暴走者、運転技術がいる。酒やタバコと同じで子どもを守ってやる必要がある。13歳未満の脳にAI利用を禁止する理由。これ今、ヨーロッパでいっぱい言っているじゃないですか、この本によると脳の前頭前野が発達する最盛期が13歳。それは全部身体感覚と結びつけて発達する。つまり、書いて覚えるとか、体を動かして覚えるとか。そういう身体感覚はAIやタブレットには絶対できないことですよね。それを全部タブレットなり、そういうものでやってしまうと、一番発達するところがパアになってしまう。だからこの後、一番発達して、一番みずみずしくして、一番、能力として身につけることができないので、SNSも含めてやめろと言っている。ようやく僕の考えに結びついたのです。

 若い方が良いに決まっているのだけれども、科学的にそういうこと言っていることです。子どもに伝えたいことは、 AIの言うことを鵜呑みにしてはいない。この世を闇フィルターで見てはいけない。SNSはガラスの欠片が入ったプリン。AIがあるのに勉強する理由、 AIに一番欠けているのは、先ほど言っておった身体性、身体感覚。身体感覚と一緒に知能を発達するわけなので、そういうデジタルの中では育たない。だから人間にはAIがどれだけ進んでも人間にはならないというふうにこの人が言っている。なかなか面白かった。


 では最後に加藤先生にお話ししていただきます。


授業者リフレクション

〇 本日はありがとうございました。皆さんのご意見を伺って、自分にはない視点がたくさん学べたので、大変いい機会になりました。特に自分が提示した課題とかをもっと自分自身が大切にしていかなきゃいけない、というのを学びました。また、資料の量も自分は良かれと思って出しているのですけど、社会科が苦手な子とか、初めてこの資料を見る子たちにとっては、確かに情報量が多いなっていうのを、すごい改めて皆さんのご意見から感じました。子どもたちの共有の仕方も、資料を見せるとか、資料を指さすとか、もっとそういうところまで丁寧に子どもたちに伝えていかねばならなかったと感じます。皆さんのご意見を伺って、また2学期から授業にぜひ活かしたいなと思っております。あと、皆さんのご意見から出てきた能力差は確かにあって、グループに一人はほぼ外国籍の子がいるような学校です。そういう子たちが「ここがわからない」とか、「ここで困っている」と発信できるように、こちらもアプローチをしなければいけなかったなというのを反省しました。話題になったAIですけど、 AIなしで考えようねということを自分も伝えました。今ネットで検索すると、初めにAIによる回答みたいなものが出てきてしまって、タブレットを与えていて気になることは、子どもたちが調べるともうすぐにAIの回答が出てきてしまう。それをもとに子どもが語る。しかし、テストをやらせてみると、思ったよりも点数が取れてない。やっぱりAIがパッと出てきたことをそのまま鵜呑みにしていっていると、知識ってあんまり定着しないんだなというのを、最近ものすごく危機感を持っています。やっぱり意図的にタブレットを閉じる時間であるとか、自分の頭で考えてみようという時間を設けていかないとたどり着けないのだなっていうのをヒシヒシと感じました。話題に上がっていたB2の生徒はブラジルにルーツがある子です。誰よりも日本のことを愛している子ですので、クラスの中では一番愛国心をもっています。本当にありがとうございました。


本当に3人の皆さん、ありがとうございました。


参加された方からの振り返りを紹介します。

◆ 今日のセミナーで学習した中で重要だと思ったことは、手書きとタブレットの活用についてです。

貴重なお話をありがとうございました。社会科ということで「資料が大切」という意識をもっていたのですが、今回、お話をうかがって、資料を精査することやどのタイミングで提示していくとよいのか、改めて考えることになりました。子どもたちにとって、興味のある資料、読み取りがいのある資料を思案し、その上でめあてを達成できるような授業を展開していきたいと思いました。

また、タブレットにおいても鉛筆で書くことを中心にして、資料や知識を深める手立てとして活用していきたいと思いました。その上で対話を通して探求的な学びとなるよう思案していきたいと思いました。貴重な授業、お話をありがとうございました。