切り返しの言葉
- 公開日
- 2010/06/01
- 更新日
- 2010/06/01
授業ワンポイントアドバイス
子どもの発言は言葉足らずだったり、根拠がはっきりしないことが多いと思います。発言内容を明確にしたり、考えを深めたりするためにはどのような言葉を選べばよいのでしょうか?
よく耳にするのは、「なぜ」(Why)という切り返しです。理想の授業は、教師が「なぜ」と聞き、子どもがそれに応えるものだと思います。しかし、大人でも正面切って「なぜ」と問われると言葉に詰まってしまいます。きちんとした根拠をもった発言を求められているように感じるからです。
言葉足らずの発言から言葉を引き出すには、明確な説明を求めるのではなく、緩やかな聞き方が有効です。
「それって、どういうこと」(What)
こういう聞き方をすれば、子どもとしては何を言ってもいいので、言葉を引き出しやすくなります。そのうえで、足された内容について、具体的に問い返してあげればよいのです。
「なるほど、それはどこで分かったの?」(Where)
「どうやって気づいたの?」(How)
例えば、国語で
「主人公は、・・・と考えたのだと思います」
「それは、本文のどこでわかったの?」
調べ学習で
「・・・ということが分かりました」
「どうやって分かったの?」
子どもの考えを明確にし、深めるためには根拠を問うことが大切です。「Where」や「How」で聞くことで、視点が明確になり、子どもの考えが整理されるのです。
「Why」ではなく、「What」「Where」「How」で聞くことを意識してみてください。