評価の観点を具体的に示しておく
- 公開日
- 2010/08/31
- 更新日
- 2010/08/31
授業ワンポイントアドバイス
子どもたちの活動の後、教師がほめることはごく普通の光景だと思います。ところがそのほめる観点を事前に具体的に示さずに活動していることがよくあります。
「A役とB役にわかれて、二人で読みあってください。頑張って読んでくださいね」
・・・
「はい、みんな頑張って読んでくれたね。○○さんは、身振りもつけてくれてとてもよく頑張ったね」
この場合、頑張ることは具体的にどういうことか示されていません。たまたま身振りをつけた子がいたので、それを頑張ったこととして教師はほめたわけです。
「身振りをつければほめてもらえるのなら、最初からそう言ってくれれば意識したのに」と思う子どもが出てきます。頑張ることはどういうことか明確でないために評価に対する納得感がありません。活動のねらいにつながることを具体的な目標として事前に伝える必要があります。
本当に教師が身振りをつけるような工夫をさせたいのであれば、そのことを最初に示しておきます。
「A役とB役にわかれて、二人で読みあってください。その人の気持ちが伝わるような工夫をして読んでくださいね」
・・・
「○○さんは、身振りもつけてくれて工夫してくれたね。△△さんは、声の大きさを変えて読んでくれていたね。みんな工夫してくれていたね。ペアの人がどんな工夫をしていたか、気づいたことを教えてくれる?」
子どもたちに活動させる時は、ねらいを意識させる必要があります。ほめることは、その評価です。事前にその観点を明確にすることで、子どもたちが意欲的に取り組み、意識して活動してくれます。その結果、ほめることが子どもたちのモチベーションアップにもつながっていくのです。