日記

若い先生が自分のスタイルを見失わないために

公開日
2011/11/21
更新日
2011/11/21

独り言

授業アドバイスをしていて、自分のスタイルがわからなくなっている若い先生に出会うことがあります。
学級経営がうまくいかない、子どもたちが言うことを聞いてくれない・・・。悩んで、先輩や他の先生のやり方をまねしているのですが、自分がやってもうまくいかない、しっくりこない。なんか違うと思いながらもそのやり方を続けているのです。

子どもと笑顔で接したい、でもなかなか指示が通らない。先輩のように厳しい表情で指示をしても、なかなかうまくいかない。

やさしく話をしても、なかなかきちんと聞いてくれない。仕方がないのでちゃんと聞くように注意をして、聞いていない子は叱るのだが、なかなか改善されない。

こんな話をよく聞きます。
教師にも一人ひとり個性があります。自分の個性に合わないやり方をしてもうまくはいきません。無理して自分に合わないやり方をしているうちに、自分のよさやスタイルがわからなくなってしまっているのです。
こんなとき、私は、その先生のよさを活かした指導は何かを一緒に考えるようにしています。たとえば、笑顔が素敵な先生ならば、厳しい表情をつくるのではなく、その笑顔を活かすことを考えます。
できなかったことを叱るのではなく、できたときに最高の笑顔でほめる。できない子どもを叱るのではなく、できている子をほめて、できていない子も素敵な笑顔でほめられたいと思わせる。そんな発想です。

うまくいかないときは自分自身を否定的にとらえてしまい、自分のスタイルと真逆のことに走りがちです。そうではなく自分のスタイルに欠けていること、活かす方法を見つけることが大切です。これは自分一人ではなかなかできないことです。ところが、管理職や先輩が、授業や学級経営のうまくいっていないことを指摘するだけだったり、こうすればいいと自分のやり方を押し付けてしまったりして、悩んでいる先生を追い詰め、苦しめていることがあります。そうではなく、相手に寄り添い、自分の成功体験はいったん封印して、その先生にあったやり方を一緒に考えることが大切です。

若い先生が自分のスタイルを確立するのには時間がかかります。一人ひとりのよいところを見つけて、それを伸ばすようにまわりが支えてあげてほしいと思います。特に管理職や主任の方にはそのことをお願いしたいと思います。