日記

算数で大切にしたい問いかけ

公開日
2011/12/02
更新日
2011/12/02

教材研究

どの教科にも単元にかかわらず、共通の大切にしたい視点があります。今回は算数について考えてみます。

算数ではいろいろな計算が出てきますが、共通して押さえておきたいのが、「何」が「いくつ」あるかという問いかけです。
たとえば、位取り記数法では、32は10が3つあり、(1が)2あると考えます。小数も0.4は0.1が4つあると考えます。
同様に分数も2/3は1/3が2つあると考えます。比も基準となるものがいくつあるかが基本です。
面積や体積も単位量がいくつあるかです。
このことから、かけ算を足し算の繰り返しではなく、「1つあたりのいくつ分」と定義するようになったのです。

このことを意識すると、子どもへの問いかけも非常に明解になります。
たとえば、0.3×4=0.12としてしまう子どもがいたとします。3×4を計算して、小数点をつけると考えたのです。意味を考えずに手順を覚えようとする子どもがよくやる間違いです。このとき、「0.3は何がいくつ」「3×4=12で何が12」と問いかけることで0.1が12と気づき、間違いが正されます。

この視点で教科書を眺めてみると、基本的な考え方がこの問いかけで明確になることに気づくと思います。算数の教材研究をするときに「何」が「いくつ」あるという問いかけを意識していただけたらと思います。