日記

冷蔵庫の修理で、横並び意識を考える

公開日
2012/07/31
更新日
2012/07/31

独り言

先週、冷蔵庫の製氷機能がおかしくなって、氷ができなくなってしまいました。何とかならないかと色々手を尽くしましたが、何ともならず、週末に修理をお願いしました。夏場は環境が過酷なため修理依頼が多いようです。それでも、昨日サービスの方が来てくださいました。
あらかじめ詳しく情報を伝えてあったので、故障個所のあたりはついていたようです。2、3確認した後、自動製氷のユニットが怪しいということですぐに作業に入りました。手際良くユニットを引き出すと、ケースのモータを支えている部分が割れていました。貯氷庫の中で氷が偏っていたため満杯であることを検知できずに無理に製氷皿を回そうとしたのか、ドアがきちんとしまっていなくて霜がついてしまいモータの動きを妨げてしまったのが原因のようです。サービスマンの話では、愛知県は高温多湿のため、特に後者の原因での故障が多いようです。日に3〜4件はあるそうです。30分足らずでユニット交換して修理は終わりました。

ここで思いもかけないことがありました。このメーカーではこの故障に対応するために、ユニットの遊びを少し大きくして、できるだけ汎用的にしたそうです。こうしてコストを下げた上で、ユニット交換で済む場合は無償対応にしたのです。我が家の冷蔵庫は購入してもう7年になるものです。有償でも文句は言いません。買い替えなくて済むだけでも感謝です。それを、本来であれば1万円以上の費用がかかるところを企業努力で無償にしてくれたのです。このメーカーのファンになってしまいます。
ところが、この対応をいつまで続けられるかわからないというのです。コストの問題かと思ったらそうではないのです。他のメーカーから苦情がきているのからなのです。このメーカーは無償で修理しているのに、他のメーカーが有償なのはおかしいとクレームがくるため、このメーカーに他のメーカーが有償にするよう申し入れているのです。
お客さまに喜ばれるように企業努力をしているのに、その足を仲間が引っ張るのです。自分たちも負けずに企業努力をすればいいことなのですが。

これと似た話を学校現場でも目にします。
たとえば、学級通信を出そうとすると、同じ学年の人から出さないように圧力がかかるのです。隣の学級で出されるとなぜ出さないのかと保護者から言われるからです。信念があって出さないのなら、そのことを伝えればいいのです。それに代わることをしているのであればそれでいいのですが、なぜか同僚の足を引っ張るのです。
ICTの活用でも似たような話があります。若い教師が積極的に利用すると、子どもたちがなぜ自分の学級では使わないのかと担任に言ってきます。だから、使わないようにしてくれと言うのです。
同様に、学校独自の取り組みでも、まわりの学校から控えてほしいとプレッシャーがかかることもあります。校長会で問題にされたりすることもあるようです。
よくない取り組みだからやめろというのでなければ、プレッシャーをかけるということは、よいと認めているということです。素直にまねをしてもいいし、それに代わる工夫を自分の学校でしてもいいわけです。互いに切磋琢磨すればいいのですが、なかなかそうはいかないようです。

とかく学校はこの手のことでやり玉に挙げられるのですが、どうやら学校だけのことではなさそうです。横並び意識を全面的に否定する気はありません。低いレベルにそろえるのではなく、高いレベルにそろえればいいのです。冷蔵庫の修理をきっかけにこんなことを考えました