私立中高一貫校の校長とお話
- 公開日
- 2013/12/19
- 更新日
- 2013/12/19
仕事
私立の中高一貫校の校長と授業改善に関するお話をしてきました。
積極的に学校改革を進めている方です。まずは挨拶をきちんとするといった日常生活の基本から手をつけられたそうです。以前に訪問した時と比べて、すれ違う子どもたちがきちんと挨拶をしてくれます。表情も心なしか穏やかになったように感じられます。校長の特別授業などでも、子どもたちの聞く姿勢がよくなっているそうです。そこで、来年度は改革の力点を授業改善に移したいと考えられ、今回私がお話をさせていただくことになりました。
子どもたちが受け身でなく、自ら学ぶような授業に変えていきたい。子どもたちが興味を持って活動するようにしたい。ICTも積極的に活用したい。そういう校長のビジョン(思い)に共感する中堅・若手もいるようです。お話をうかがって、ポイントは大きく2つあるように思いました。
1つは、この校長のビジョンをどのように学校全体で共有するか。もう1つは、そのような授業を実現するための具体的な方策をどのようにして身につけるかです。
1つ目に関しては、言葉だけでは一人ひとりのイメージするものがずれる可能性があります。できるだけ具体的な授業、子どもの姿で共有しなければなりません。そのためには、まず校内で少しでも目指す姿を実現することが必要になります。このことは2つ目とも関連してきます。幸いにも校長のビジョンに共感する教員がいますので、まず彼らを中心に授業改善を進めます。そして、その授業をもとに学校全体でビジョンを共有し、具体的な方法も合わせて学び合うようにするのです。
公立の学校と比べて教員の異動が少ない私立です。長期的な視点に立って計画を立てることができます。上手くいくようになれば、それを維持することはさほど難しくありません。慣性力が強いのです。逆に、このことは変化させるためには大きな力が必要だということです。異動が少ないということは、変わろうとしない方を簡単に排除できないということでもあります。改革を成功させるためには、目指すものを全員にしっかりと浸透させるために大きなエネルギーが必要なのです。
この学校と今後どのような形でかかわるかは未知数ですが、私立だからこその授業改善の方法を提案できればと思っています。