日記

道徳の授業の考え方を介護研修で活かす

公開日
2014/06/06
更新日
2014/06/06

仕事

一昨日は、介護技術研修の打ち合わせを行いました。今後、看護の人材不足が進行し、介護福祉士が行える(行わざるを得ない)医療行為が増えていくことが予想されます。そのような時代を迎えるにあたって、どのようなことを研修しなければいけないのかを考えました。

医療行為は一つ間違えれば、利用者の命を危険さらす可能性があります。技術的な裏付けが必要なことはもちろんですが、高い医療倫理が求められる行為です。介護関係者の側から見れば、そこまでの責任を持ちたくないと思う方もいらっしゃると思います。そのことを考えると今回の研修では技術の問題よりも心の問題の方が大きいように思います。学校での道徳の時間と非常に似ています。一方的に、こうあるべきだと教えることではないのです。
そこで、ゲストティーチャーを迎えての道徳の授業を参考に研修の内容を考えることにしました。看護師の方は、だれしも医療倫理の問題に直面されています。初めて医療行為を行った時の気持ちを話していただき、それをもとに参加者が積極的に医療行為にかかわるかどうか考え、その理由を聞き合うというものです。
この研修を一緒に考えていただいている看護師の方とお話していると、専門的技術に裏付けられた自信とその仕事の重要性、だからこそのプライドが、命を預かるプレッシャーに打ち勝つ大切な要素だと感じさせられます。看護師の方は長い教育期間と実務を経てその力をつけていきます。それと同じレベルの医療倫理を介護関係者に今すぐに求めるのは酷なようにも思います。この研修ではすぐに結果を求めるのではなく、ある程度時間をかけて考え続けてもらうことで、少しずつ力をつけていってもらおうと思っています。

私にとって介護や看護は専門分野でないだけに、そこで働く方からはたくさんのことを学ばせていただいています。日ごろはお世話になる側からしか見ていない世界を違う立場で見ることで景色は違って見えます。いつも本当に多くのことを学ばせていただいています。よい機会をいただいていることに感謝です。