日記

私立の中高等学校で、達成感の必要性を感じる

公開日
2014/11/12
更新日
2014/11/12

仕事

先週末に私立の中高等学校で授業アドバイスを行ってきました。
その前の週が文化祭だったため、子どもたちが浮ついていないか気になりましたが、その影響をあまり受けていませんでした。高校は推薦で進学先が決まってきているので、授業に集中しない子どもが増えているのではないかとも思いましたが、それほど目立っていませんでした。総じて学校は落ち着いていました。
この日は主に中学校を中心に授業を見させていただきました。

中学校は全体として、一部の反応する子ども、参加する子どもだけで授業が進んでいく傾向がありました。どの子どもも板書を写すことはしますが、授業者の問いかけに反応する子どもは限られています。授業者も一部の子どもの反応を拾って授業を進めていきます。授業における子ども同士の関係性が薄いことが気になります。
また、授業や個々の活動のゴールが明確でないために、子どもたちは指示に従っているのですが、何をしているのかよくわかっていない場面がいくつかありました。子どもたちの活動意欲はどうしても下がってしまいます。子ども自身が評価できる目標が必要になります。
この状態が進んでしまって、授業規律が崩れかかっている教室もありました。指示と活動、その評価の間に時間が空いてしまうと、集中力が続かないのでどうしても規律が乱れてしまうのです。連続した活動であっても、ところどころチェックポイントを設けて、子どもたちを評価する場面をつくることが大切です。
次回の模擬授業による研修は、多くの中学校の先生が子ども役になってくださるので、このあたりのことを伝えることができればと考えています。

中高等学校全体の傾向として、教科として子どもたちどのような力をつけたいという目指す姿が授業からあまり感じられません。教師によってばらばらな教科も目立ちます。教師にも子どもにもわかりやすい目標が必要です。目標が明確でないために、子どもたちは達成感を味わえていないように感じます。逆に子どもなりに何か達成できたと思える授業に対しては、非常に前向きになっています。教科ごとに子どもたちが達成感を味わえる目標を設定することが必要でしょう。来年に向けて、この点についても詰めていきたいと考えています。