日記

地域と子どもたちのかかわり方を考えさせられたフェスティバル

公開日
2014/11/26
更新日
2014/11/26

仕事

先日、学校評議員をさせていただいている中学校で行われた「地域ふれあい学びフェスティバル」を見学してきました。このフェスティバルを見学するのも11年目です。形を変えながらもこれだけの長きにわたって続いているのは、地域の方が自分たちの行事だと意識してくれているからに違いありません。

すぐに気づいたのは、模擬店の数が増えていることです。子ども目線の食べ物が増えています。これに限らず、展示なども全体的に子ども目線のものが増えているように思います。中学生の目線で、お客として来てくれる小さな子どもたちを意識しているといった感じです。子どもたちに楽しんでもらいたいという気持ちを強く感じました。それと合わせて、会場で出会う中学生の姿に、自分たちも楽しもうという気持ちが以前よりも強いように思いました。このフェスティバルの目指すところが、「楽しむこと」に変わっているのかはわかりませんが、以前と比べると楽しむという要素が強くなっているように感じました。

フェスティバルの企画は地域の方と中学生で会議を持って行うのですが、中学生の考えが以前より強く反映されているように感じました。昨年は、地域の方が一歩下がって子どもたちを前面で活躍させ後ろを支えているという構図を感じましたが、今年度はちょっと違う空気を感じました。気のせいかもしれませんが、子どもたちを育てるために一歩下がっているというよりも、自分たちに割り当てられた仕事をこなしているように感じたのです。これは全くの想像ですが、中学生が積極的になり、自分たちの考える企画をやりたいという気持ちが強くなった結果、地域の方が子どもたちのやりたいようにやらせてやろうとしたように見えました。「フェスティバルの趣旨からいってこの企画はどうだろうか?」といった地域の方と中学生がぶつかる場面が減っているのではないかと感じたのです。

また、先生方が裏方で子どもたち以上に働いているように見える場面もいくつか目にしました。先生もこのフェスティバルを支える一員であることは間違いないのですが、そのそばで中学生がおしゃべりをしているのを見ると、どうあるべきなのかちょっと考えてしまいます。それぞれの役割が割り振られているのですから、その役割を果たせばいいという考えもあります。先生もこのフェスティバルに関しては、指導者というよりは生徒たちと同じ立場と考えているのかもしれません。このフェスティバルで目指すものは何かを考えさせられました。
このフェスティバルを通じて、地域と学校が一体となってどう子どもたちをどう育てていくのか?いや子どもたち自身で成長していくのだから、育てるという発想ではなく、子どもたちに場を与えて見守ればいい。いろいろな考えがあると思います。このフェスティバルの目指すところを再度確認することが必要な時期になったのかもしれません。